パンクラス
 
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update:2004.05.14
新日本プロレス 冨宅飛駈 vs 垣原賢人

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第5試合 シングルマッチ20分1本勝負
×冨宅飛駈(7分20秒、グラウンド・ヘッドロック)垣原賢人○
レフェリー:長井満也

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冨宅飛駈選手
今日はどのような思いでリングに上がりましたか?
冨宅飛駈:ん〜これってないですね。複雑過ぎて。試合してる時も、実際にやってるんだな〜って感覚がホンマかどうか・・・。あまりにも(対戦するまでの)長過ぎましたね・・・。U.W.F.でもないし、新日本プロレスでもないし、Uインターでもないし、パンクラスでもないし。試合自体は・・・何かわかんないですね、今日は(苦笑)。何かボ〜ッとしながらやってました。今日は。試合中はもちろん集中してるんですけど・・・別に調子悪いわけでもないし。細かいところでのケガはありますけど、デカい、身体が動かないようなものではないし・・・。やっぱり時間ですかね。冷めてるわけでもないし、もちろんやる気だし。これが2回3回と続いてきたら、また違った形になると思うし。テーマを絞りにくかったですね。U.W.F.をテーマにして良いのか、今をテーマにして良いのか、新日本プロレスをテーマにして良いのか。U.W.F.、U.W.F.スタイルで闘えば、まぁ、僕らと同じ年代、U.W.F.を見てた人はすごい感動はすると思いますけど、今の人は知らないと思いますし、逆にプロレスプロレスしたものになってしまうと、昔の人は幻滅するだろうし・・・。そういうのでちょっと戸惑いがあったかも知れないですね。

垣原(賢人)選手と対戦したことに対してはいかがでした?
冨宅飛駈:それは全然、まぁ、矛盾してるかわからないですけど(苦笑)、久しぶり!とか、垣原賢人!とかは別に。最初打撃で打ち合った時とか、グラウンドになった時とかも、別にそんなに特別なものはないですね。普通の(試合)っていう感じで。最初、入場してくる時とか、コールされた時とか、ゴングが鳴ってはじまった時とか、何か変な感覚でしたね。何かわかんないですけど。

今までに味わったことのない感覚ですか?
冨宅飛駈:えぇ。試合中は全然それはなかったですけどね。逆にバーンって一発入れば忘れて。

長井(満也)選手がレフェリーを買って出ましたが?
冨宅飛駈:びっくりしましたね(笑)。会場が「ワーッ!」ってなってるから何でやろな?って思ったら、長井選手がリングへ来てたので。まぁ、(長井選手は)U.W.F.でケガして、デビューはしてないですけど、入ったのはほぼ同期なんで。一番最初に(U.W.F.に)入ったのが長井さんで、その2週間後ぐらいに垣原さんが入って、1週間後に僕が入って。僕が一番最後なんですけど、1ヶ月ぐらいの間にみんなバタバタっと。でも僕も・・・同期どうのこうのとかっていうので拘りたくもないし、U.W.F.にも別に拘りたくもないし・・・。かと言って拘りを求められてる部分もあるし。まぁ、ファンの皆さんには申し訳ないですけど、僕個人としては全然拘りはないですね。今のこの冨宅飛駈でしかないですね。もうないじゃないですか。U.W.F.。例えば親が15年前に亡くなって、いつまでもお父さん、お母さんって墓の前から離れられない人っていうのもいないじゃないですか。それが例え最愛の人だとしても。そりゃ、最初は悲しいし、いろんな思いもありますけど。忘れるわけではないけど、時間が経てばそれはやっぱり、ちゃんとやっていかなあかんってふうに意識も変わっていって普通に生活するじゃないですか。僕はそんな感覚ですね。悲しいわけではないし、かと言って別に否定しているわけでもないし。U.W.F.でデビューしたのは3、4人しかおらんから、誇りには思ってます。拘りってことでは、解散して最初の1年ぐらいですね。拘りがちょっとあったのは。

垣原選手の方は、今後冨宅選手と組んでジュニアタッグのベルトに挑戦しても良いとか先ほど言ってましたが、その発言に関してはいかがですか?
冨宅飛駈:まぁ、言われればタッグを組むって感じですよ。僕は、まぁ知ってる人は知ってると思いますけど、来るものはホンマ拒まないですからね。よっぽど酷かったら拒みますけど(苦笑)。かなり酷いぐらいだったら拒まないので。とりあえずまぁ、新日本プロレスで言えばパンクラスMISSIONですけど、フリーと言えばフリーみたいなものなので。本隊じゃないので。だから今日で(新日本のリングは)まだ2回目やし。・・・そうですね、全員敵は敵ですよ。基本的に。仲良くなる気は全くないです。でも試合でタッグを組んでくれとか、今日この選手と対戦してくれっていうのは、別に・・・やります。

垣原選手は「これで冨宅選手が引き下がるわけでもないだろう」とも言ってましたが、リベンジ戦ということに関してはいかがですか?
冨宅飛駈:もちろんそういう気持ちはありますよ。これからやっていく上でタッグであたったりとかがもしあれば、また違った展開とかも出てくると思うし。それでまた盛り上がれば。今すぐってそういう感覚はないですね。悔しいことは悔しいけど・・・。何でしょうね? 何かまだ狐につままれた感じですね(苦笑)。騙されてる感じがします。まさかヘッドロックがくるとは思ってなかったですね(苦笑)。ん〜、垣原さんはこれからスーパージュニアに出るんですよね?やっぱり新日本の選手の中では一番応援はしますよ。頑張ってほしいなって思うし。去年、スーパージュニアで垣原さんが優勝した時は嬉しかったですからね。まぁ、気になる存在ではありますけど、別にベタベタはしないですね(笑)。とにかく今日は、何言ってるかわかんなくなってきましたけど、不思議な一日でした(苦笑)。期待外れに映ったかもしれないですね。見てる人からすれば。どうなんでしょう? 逆に「どうですか?お客さん」って聞けば良かったですね(苦笑)。

垣原賢人選手
垣原賢人:まさか同期である長井さんがレフェリーを買ってでてくるとは思わなかったんで、ありがたかったですね。一生懸命やってくれたんで、ありがとうと。それと、冨宅選手と13年ぶりに肌を合わせたということで、昔の練習生の頃のことを試合しながら思い出して。何かすげぇ船木さんに会いたくなりましたね。冨宅さんもU.W.F.で船木さんに教わっていたので・・・。(船木さんは)厳しい先輩でしたけど、もう船木さんは引退しましたけど、試合やってて妙に「船木さんに会いてぇなぁ」って思いましたね。何だかわかんないですけど。半年振りに『U-STYLE』で復帰してから、妙にU.W.F.の3文字に関して、何か使い古して使うことはないって思ってたんですけど、何か妙に懐かしくなって、またU.W.F.に目覚めたっていうか、オレの身体の中の細胞が目覚めたのかなと。こういう闘いがしたいという。だから、スーパージュニアもU.W.F.スタイルで闘いますよ。他の選手とはか噛み合わないと思いますけどね、もちろん。どこまでできるかU.W.F.スタイルを貫いてみたいと思いますね。

冨宅選手とは久しぶりに闘ってみて、いかがでしたか?
垣原賢人:お互い歳とって・・・でも何ですかね、お互いにバシバシ顔を殴りあえたしね。そういう意味では根本的には変わってないんだなって。今後また闘っても面白いしね。冨宅さんも今日負けたからって引き下がらないだろうし。タッグを組んでも面白いと思うし。2人でタッグ組んでIWGPジュニアのベルトに挑戦しても良いんじゃないですかね。冨宅さんの気持ちはわからないんですけど。

お互いの成長の確認という意味ではいかがでしたか?
垣原賢人:う〜ん、お互い全く違う道を歩んできましたからね。その中では自分も全日本プロレスとかこう言った新日本プロレスのリングで闘って、向こうもパンクラスのリングでやってきて、僕が選んできた道も間違いではなかったっていうのがわかりましたね。向こうがどう思っているかはわからないですけど。むこうは「オレ全然負けてねぇ」っていう気でいるだろうっていうのも感じましたし。でも「冨宅さん、もっとしっかりしろよ」っていう気持ちにもなりましたね。