|

2000年5月11日記者会見 質疑応答
: 頭突きをあきらめた経緯というのは?
■ 尾崎社長:とにかく交渉が進まないとどうしようもないので。グレーシー柔術が一番嫌なのは至近距離の打撃だと思います。一番至近距離の打撃は頭突きだと思います。だから一番嫌なのは頭突きじゃないかなと。こう思いましてそれを外しましょうと。譲ったカタチ、僕らとしたら譲ったカタチです。
: 譲った分、肘の方は絶対譲れないということでしょうか?
■ 尾崎社長:(吉村氏に)交渉をお願いします(笑)。頭突きを排除したというのは、このままじゃ交渉が進まないので。だからその分確かに悔しいですけど、譲るところから始めようというふうに思っています。
: ヒクソンがどうしても肘が嫌だとなった場合にはどういうふうに説得するんですか?
■ 吉村プロデューサー:説得というか交渉を当然ながら続けます。それでどうしてもだめだ、というようなことは今は考えていません。ルールの交渉に関しては主催者の方であせりの気持ちがあったのは事実ですけど。冷静に考えてみますとやはりヒクソン・グレイシー対船木誠勝というまさに世紀の一戦というものを、もっと重きをおいてで当日ギリギリまで交渉は続けます。尾崎社長の方から現実的に頭突きというものを飲んでいただいた中においては、なんとか肘に関しましても飲んでもらえるようなカタチで交渉を今後も続けていこうと思っております。今の段階で肘が認められなかったらどうするんだという事に関しての答えは私の方ではありません。
: 肘がだめだということに対するヒクソン選手の理由というのはバイオレンスという一点だけですか?
■ 吉村プロデューサー:我々が言葉に出してヒクソン選手から言われている理由の大きな点はそこですね。いわゆるヒクソンサイドからは肘はバイオレンスだと。尾崎社長の方からありましたけど、当初の禁止事項に確かに入っていなかったのは事実でした。それでそれに対して我々の方から、肘頭突きはいいんだね、という確認をとった中において、そこからルールの、特に肘・頭突きに対しての部分というのは紛糾して現在にいたっていると云うような状況です。とにかくこの一戦を我々はもうちょっと本当にギリギリまで交渉を続けるのはつらいですけれど、それだけの一戦だと思っていますし、やる価値は十分にあると思っております。それがひいてはコロシアムルールのある部分理想に近づいた形のルールを作れるんじゃないかと思っております。
: 交渉のデッドラインはどのくらいなんでしょうか?
■ 吉村プロデューサー:今の段階では飲んでもらうまで続けます。日にちを設定というようなことは考えていません。
: ヒクソン選手が飲んでくれそうな気配というのは?
■ 吉村プロデューサー:現実を申し上げると、基本的にルールとして認める認めないということに関しては依然としてノーという答えです。ただ一度だけ「考えてみてもいいよ」というような発言はありました。それに関しては、彼の当然その、自分のなんていいますか、イメージ、それから日本での報道されている部分に多少考慮したんじゃないかと思いますけどね。ただそれをルールに取り入れるということに関しては基本的な姿勢は変わっていません。
: 尾崎さんは最終的には飲んでもらうということを信じて行くしかないと思うのですけど、万が一というときのことは?
■ 尾崎社長:僕は4月30日の記者会見の時点でも試合をしないとかは言ってません。今、現時点でも、試合をやりたいと考えているし、まとまるもんだと信じていますので。
: 白紙に戻すということでしたが、それ以降どの程度戻ったのか、進展具合は?
■ 尾崎社長:白紙に、といっても白紙にならないんですよね(笑)。もう決めてきたことでもありますから。だから他の細かい部分に関しては、従来どおり進めていくと思うし、ポイントはやっぱり肘が問題でしたから他のルールを細かい部分も含めて、最初から交渉をしてるっていうことはないです。なぜというと吉村プロデューサーの方で僕らの気持ちも理解していただいたので、いちばん最初からはじめる必要はなかった、ということです。
: それ以外の条件はみんな飲んだということでいいのでしょうか?たとえばインターバルの時間とか、近藤選手の試合の順序とか?
■ 尾崎社長:飲んだことに関してはもう、選手もそれを飲んでますから。そこまでまた戻す時間もないですし。それはそのままでいい。まあ確かに不満はいっぱいありますよ、細かいところで(笑)。だけどそこからまたいっちゃうとどうしようもないので、今まで決まった細かいルールに関してはあの時点では白紙って言いましたけど、白紙にすることはできない。それはそのままです。
: 船木選手自身はどういったことをおっしゃっていますか?
■ 尾崎社長:基本的には僕が任されているので、船木選手自身はとにかく試合をすると。その時に決まったルールで試合をすると。精神状態はすごい今は落ち着いていますし、船木選手の方からは今現時点でこうしてくれ、ああしてくれというのは無いです。
: (肘に)サポーターをつけて、ということは?
■ 尾崎社長:ヒクソン選手がサポーターをつけた場合にずれた時にどうするんだ、という話があったというのを聞いていますが、サポーターって言うのは難しいんですよね。そうするとサポーターをつけて許すのだったらそれでもいいですけど、サポーターをつけたときにサポーターの質の問題でより肘が硬くなるっていう可能性だってあるし。どれくらいの厚さのサポーターが必要なのかとか、そこから全部やらなきゃならなくなると思うんですね。だからつけてやっていいんだったら、ええ(笑)、つけたら撃ってもいいっていうんだったら別に構わないですけど、ただ交渉としてはそのほうが難しくなるんじゃないですか?長引くんじゃないかなと。
: ボディへの肘攻撃についても、ヒクソンは嫌がっているんですか?
■ 吉村プロデューサー:ええ、ボディーに関してもノーの返事が返ってきています。
: それもバイオレンス性ですか?
■ 吉村プロデューサー:彼(ヒクソン)はそう言ってます。
■ 尾崎社長:矛盾してるんです(笑)。
: 交渉は極端な話、選手が入場するまで続くんですか?
■ 吉村プロデューサー:そうならないように勿論願ってますけど、そのつもりでいます。我々としては、非常にリスキーではありますけど、それほどの試合だと思って、ギリギリまで諸々の交渉は続けたいと。それだけやる価値が当然いろんな意味である試合だと思っています。
: 最終的に船木選手が妥協せざるを得ない状況になったときは?
■ 尾崎社長:こんなことがあって交渉していただくということなので、まだそこまで考えてないです。時間ないですけどね。最後の交渉が始まったということで、今そこまで考えてないですね。
: 両選手が立ち会ってのルールミーティングは?
■ 吉村プロデューサー:現実的にはこの交渉が上手くいけばその必要は無いでしょうね。こと細かく網羅したものがリストにしてありますので、それを両選手に納得いただいてサインをいただいて試合を運ぶということになれば、顔をつき合わせてチェックする必要は無いと思いますし、今のところそういったセレモニーは考えていません。
: 当日のレフェリーについての条件とか、ヒクソン側からは?(主催者に)お任せですか?
■ 吉村プロデューサー:はい、勿論そうです。成田での会見の時にですね、非常に中立性を欠くような発言が僕の方からありまして、その件に関しては深くお詫びいたしますが、基本的にコロシアム実行委員会というのは当然ヒクソン寄りでもないですし、パンクラスさんよりでもないです。我々が間に入ってこの両選手の試合にふさわしいモノを作り上げていく。この両選手に初めてなので不手際等ありますけど、負けないだけのものを作っていこうと思っています。
: 現実問題ルールが当日まで紛糾した場合、かなり船木選手サイドの相当なハンデにならないか?
■ 吉村プロデューサー:うーん……。そうですね、肘ということに今は頭突きを飲んでもらった時点でもそういったことはありますし、肘という交渉がもつれればもつれるほどそういった状況になるっていうことも当然理解してはおります。我々としてはできるだけ早く決めたいとは思っていますけど、非常に僕としては心苦しいところですけれども、自覚して交渉しております。おっしゃるとおりでしょうね。なにはともあれこの大試合をその魅力にふさわしいものにするようにやっていきますので今後ともよろしくお願いいたします。本日は本当にどうもありがとうございました。
|