第1試合 フェザー級戦/5分2ラウンド
×田上洋平(2R 5分00秒、判定/0-3)梅木繁之○

ここで注目したいのは梅木選手のがんばりです。ピーズラボにも少し在籍していたというぐらい、梅木選手にしてみると、パンクラスのリングについての熱い思いというのはずっとあたっと思います。格闘技に対しての熱い思いというのがあってのこのリングインでしたから、私は微笑ましく見ていました。もう一つ注目していたのは、いつも武∞限の選手のセコンドにつく砂辺選手のお兄さんが、今回は練習中に肋骨を折りまして、けっこう大変な重傷をおいながらのセコンドワークだったことです。砂辺・お兄さん、彼がいてこその武∞限なんですが、そろそろ一回、無限の選手はお兄さん抜きで自分だけで闘う気構えが必要かも知れません。

最初にアマチュアで出てきた時の、沖縄からわざわざ飛行機に乗って出てきているんだという覚悟の強さ、神通力みたいなものが、それがお兄さんあってというのが凄く強すぎて、今はだんだん薄れて来ています。お兄さんあってというのが強すぎてしまって、選手それぞれがわざわざ飛行機で来て勝って帰るんだという、武限がアマチュアからプロにという勢いのある部分からすると、良い意味でエリートコース、アマチュアからプロにというエリートコースみたいなイメージで選手が捉え始めているのではないかなというところを私は危惧します。そのような意味では今回参加してくれた慧舟會、SKアブソリュート、キングダム、ロデオスタイルといった国内の他団体の選手の方々というのは、パンクラスのリングに上がって何とかやってやるぜという骨太な部分というのが見えてきています。

やはりismの選手にしても迎え撃たなければいけないという必死さの前に、エリートの部分、それが私には近頃鼻について嫌です。パンクラスを背負うのであれば、もっと泥臭く背負ってくれないかなという、必死さを凄く出してくれないかなという部分で、セコンドの重要性という、以前その話しをした時は指示が適確であるという事、試合を十分見て、個人の練習をずっと見て来ての適材適所でカードが切れるセコンドの重要性という話しをしました。今度はそれが重要過ぎて甘えてしまっているのでは?という部分でのセコンドの重要性。選手の自立というのも、一試合ぐらいほったらかしにしてみたり、自分で考えさせるという事。そういう部分も試合で出て来ると、今度は言葉ではなくアイコンタクトでいけるようになると思います。それは私達がレフリングの中で良くサインプレーをするのですが、やはりそういう意味ではすんなりいくものです。そういう意味では武∞限の選手達にはそういうものを望みたいと思います。梅木選手は本当に立派でした。大した試合でした。


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