今年1月の後楽園ホール大会では、当初決まっていたVS佐藤光芳(パンクラスGRABAKA)戦が佐藤選手のケガのために中止となり、変わってキングダム・エルガイツの入江秀忠選手との対戦になりました。そしてその半年ぶりの復帰戦を見事TKO勝利で飾りましたが、まずは前回のそのVS入江戦を振り返っていただけますか?
渡辺大介:ん〜まぁ、練習でやってきたことができたんで良かったなって感じですね。その程度で。

試合後、リング上でちょっと涙が浮かんでいたようですけど。
渡辺大介:あぁ、あれは単純に復帰できて良かったなっていう。復帰戦が一本勝ちで良かったなっていう、嬉しい気持ちだけですね。

復帰戦の手応えとしてはどうでした?
渡辺大介:良かったんじゃないですか。

VS入江戦の試合前にお話をお聞きした時、『“NEW渡辺大介"をお見せできれば』というような発言がありましたが、それはできました?
渡辺大介:ん〜そうですね・・・まだ完全ではないですね。まぁ、まだ殻を破りきれてはないんで、次の試合で勝ってどうかなって感じですね。まだちょっとわかんないですね。まだ先はあるんで。“NEW渡辺大介"を出せたかって言ったら、この前の試合では新しいのがちょっと出せたかなってぐらいですね。

それはどのへんですか?
渡辺大介:ん・・・そうですね・・・難しいですね。何て言ったらいいんだろう? とりあえず立つこと、ですね。基本の、まずしっかり立つっていうこと。対戦相手が相撲をやってたっていうことなんで、それを意識して、倒されないで立つっていうことを気をつけてたんで、そこは前よりかはちゃんとできてたなっていう感じですね。

あの〜、対戦相手が、もともと対戦したいとおっしゃっていた佐藤選手から入江選手に代わりましたが、精神的にはいかがでした?
渡辺大介:最初聞いた時はちょっとイヤでしたね、やっぱり。でも、まぁ、聞いたその日はイヤだったんですけど、次の日ゆっくり考えて、タイプも別にそんなに変わんないし、向こうは負けなしだっていう話だったんで。

渡辺選手が初黒星をつけました。
渡辺大介:ハイ。そうですね。

無敗を破った心境は?
渡辺大介:まぁ、別に・・・何もないッスね(笑)。もう過ぎた話なんで、今はもう、何とも思わないですね。多分、その試合後とかは嬉しかったですけど、今はもう別に、入江選手と試合をして僕が勝ったっていう結果が残って、あと僕の中で練習してたことがいくつか出せたなっていう、それだけしか思ってないですね。もう次に僕は行っちゃってるんで、進んでるんで。

では、その次になる、3ヶ月遅れのVS佐藤光芳戦です。1月に一回中止になり、今度の4月12日・後楽園ホール大会で再び対戦が決定しましたが、それは渡辺選手のご希望だったんですか?
渡辺大介:そうですね。とりあえず入江選手に勝ったら、VS佐藤戦は一回決まって中止になってるんで、僕もこの試合が1月に決まった時はやる気満々だったんで、入江選手に勝ったらVS佐藤戦ができたらいいなって思ってたし、そのことはチラッと会社の方にも言ったんで。良かったですね。決まった時は、「あぁ、きたか」って感じですね。僕の中では心の準備はできてたんで。

では、そのやる気満々のVS佐藤戦が決まってから現在まで、精神面、体調面での調子はいかがですか?
渡辺大介:良いですよ。精神面も良いですね。順調ですね。(欠場中に)練習して、前回の試合までにもっていったものを、上手い具合にそのまま持ってこれてるかなって感じですね。だから大きいケガとか、病気とかしなければ、順調にこのまま調整していけば、かなり良い自分が出せると思いますね。

その良い自分というところで、今回のVS佐藤戦で渡辺選手がやりたいこと、見せたいものって何でしょうか?
渡辺大介:やりたいことはいっぱいありますよ。顔を殴って勝ちたいのもありますし、極めれそうな場面があれば、極めにいきたいですよね。まぁ、相手との相性を考えると、打撃で僕が攻めて、相手に倒されないように展開をつくっていくか、向こうが上手い具合に倒してそのまま上にのって展開をつくっていくかって感じになると思うんですけど。前回の対戦(2001年10月・後楽園ホール)では向こうの展開に引きづりこまれたんですけど、僕は打撃を出せなかったんですけど、頑張って、グラウンドでも自分の有利なポジションに持っていってドローになったんで、今回、自分の展開に持っていける打撃と、いろいろ覚えてきた技を使えるかなって感じですね。向こうも結構強くなってると思うんですけど、僕自身、成長した自信があるんで、ここでどれだけ成長したかが確認できるかなっていう。まぁ、いかに上手く打撃をあてるかっていうことと、あとは組み技になった時に、スタンドだったら自分が立ち続けることがどれだけできるかということと、グラウンドになった時にどんな体勢からでもパンチをあてるのと、あと極めにいきたいと思ってるんで、それがどのくらい通用するかなって。なかなか難しいとは思うんですけどね。渋谷さんが試合をした時(2002年9月・横浜文化体育館)も惜しかったんですけど、結局極まんなかったじゃないですか。だから多分、ディフェンスも結構堅いと思うんで。まぁ、軸になるのは、どの体勢からでも有効に打撃が与えられるかということと、自分に有利な形でずっと試合を進めていけるかということですよね。

佐藤選手は今回の試合が7ヶ月ぶりの試合(2002年9月のVS渋谷戦以来の試合)で、ケガからの復帰戦になりますけど、最近のデータが全くないということに関してはやはり気になりますか?
渡辺大介:気になりますね。僕も何だかんだで半年休んで、その間にいろんな練習をして少し変われたんで、向こうも変わってる可能性が十分にあると思います。もしかしたら打撃をかなり練習して、それを僕に試してくるかも知れないですし。そういう警戒は十分にしてます。

では、今回のVS佐藤戦の先に渡辺選手が見据えていることってなんでしょうか?
渡辺大介:ん〜やっぱりまぁ、強い人と試合したいですよね。外の人間で。日本人でも良いし、外国人でも良いんで。何か、こう、ガツーンとできるような相手と闘いたいですね。

わかりました。それでは最後に、渡辺選手の試合を楽しみにしていらっしゃるファンの皆さんにメッセージをお願いします。
渡辺大介:ん・・・まぁ、とりあえず必死になって頑張るんで、そのへんを観て下さいって感じですかね。勝ちます。

おまけトーク
では、試合から離れたお話をちょっこっと。『春』をテーマに、今、皆さんからお話を聞いていますが、渡辺選手は春という季節ははお好きですか?
渡辺大介:別に嫌いじゃないですけど、花粉症なんで。だから、好きではないですね。
好きな順に四季にランキングをつけるとどうなりますか?
渡辺大介:1位は夏です。2位が秋と春ですね。3位に冬です。
何故夏がお好きなんですか?
渡辺大介:露出度が激しいから(笑)。
当たり前ですけど夏は暑いじゃないですか。暑いのは大丈夫ですか?
渡辺大介:暑いのは大嫌いですね。でも露出度が高いから良いんですよ(笑)。暑がり、寒がりなんですけどね。かと言って、秋とか春が好きかというとそうでもなくて。夏が好きなのはやっぱり、海やプールにいったりするじゃないですか。僕はこう、自然に触れるのが好きなんで、海とかに行くのが好きなんですけど、あと水の中に入ったりだとか。それと目の保養になる。夏は視力が上がるんですよ(笑)。
秋が春と同じ順位というのはどういう理由でですか?
渡辺大介:あの〜、夏が終わって、だんだん暑さもなくなってきて、過ごしやすい時期になるんですけど、露出度が低くなってくるのが寂しくなるんですよね(笑)
やっぱりそこですか(笑)。
渡辺大介:秋は、夏のこう、カーッっていうのがなくなって落ち着いてきちゃうんで、何か寂しい気分になるんですよね。
季節によって行動に変化が出たりします? 夏は行動的になったりとか、冬は極端に外に出ることが少なくなるとか。
渡辺大介:そういうのは特にないですね。まぁ、汗っかきなんで、暑い時はTシャツで外に出ると汗だくになるんで、それもまた嫌なんですけど。でも、やっぱ夏って良いじゃないですか? 「よ〜し、頑張るぞ!」みたいな感じになるじゃないですか。気を抜くと夏バテになっちゃうんで。
練習しやすい環境って、気温的には春と秋じゃないですか?
渡辺大介:そうですね・・・でも、夏のクソ暑い時にやるのも結構好きなんですよ。練習後に体重を計ると5kgぐらい落ちてる時もありますからね。
5kg?
渡辺大介:5kgは言い過ぎたかな(笑)
じゃぁ、3kgにしておきますか?
渡辺大介:いや、3kgは今でも余裕に落ちますよ。3kgは言い過ぎかな(笑)。でも、昔の横浜道場だと、ホント暑かったじゃないですか。あの時は5kgぐらい減りましたね。でも水分摂ったりするんでアレですけど。スタミナが結構やっぱりつきますね。
では最後に、渡辺選手と同じく現在花粉症で苦しんでいらっしゃる皆さんへ、励ましのメッセージをお願いできますか?
渡辺大介:花粉症はもう、どうしようもないんで・・・。何か良い対策があったら教えて下さい(笑)。何かヨーグルトを食べると良いらしいですよ。ダメですか、これじゃ? じゃぁ、僕は最近、花粉症は気のせいだと自己暗示かけるようにしてるんで、皆さんも気のせいだと思って、乗り越えて下さい(笑)。


渡辺大介選手database