7月25日(日)後楽園ホール大会の【DAY TIME】で、遂にパンクラス・デビュー戦が決定した野地選手ですが、正式にパンクラスMEGATONに加わったのが今年の3月でした。それから約5ヶ月が経ちましたが、この5ヶ月間で野地選手の中で最も変わった事ってどんな事でしょうか?
野地竜太:そ〜ですね・・・まぁ、技術的な事も多少変わってきたんでしょうけど、やっぱり慣れてきたというのがあって、それと同時にスパーリング、まぁ、試合とはまた違うんでしょうけど、それがどんどんわかるようになってきましたね。まだ難しいですけど。寝技とかには慣れてきたけど、更に試合を想定すると、もっと奥が深いんじゃないかっていうのがわかってきた感じですね。

3月の正式入団の前から、既にMEGATONでは練習していましたけど、野地選手からご覧になってMEGATONというのはどんな感じのチームなのでしょうか?
野地竜太:まぁ、見ての通り明るく楽しく(笑)、キャラクターが濃い〜感じはしますけどね(笑)。楽しく練習しているチームだと思います。

野地選手の入団以降、角界出身の若翔洋関や、同じく角界出身の太子郎選手の入団があって、最も新しいところでは、MEGATONから『MAGATON-TOKIN』という新しいチームが派生したりと、チーム自体の動きが非常に活発なMEGATONなんですが、この3つの出来事を野地選手はどのようにご覧になってますか?
野地竜太:そうですね・・・まぁ、自分が入った時はまだチーム自体が出来たてだったので、僕の前にいたのが3人ですか。それで4人目に僕が入って、それからだんだん皆さんが入ってこられて、どんどんチーム自体が大きくなって、練習する人数も増えたので、それがすごく嬉しいというか。だんだん盛り上がってるなっていうのを日々の練習で感じますね。本当に人数が増えてきたので、何かちゃんとしてきたなって感じますね。

MEGATONの発足メンバー、既にパンクラスでデビューしている高森啓吾選手、保坂忠広選手、IRO関選手の3名に関してうかがいますが、この3選手とはもちろん一緒に練習もしていて、更に3選手のパンクラスでの試合もご覧になっています。そこで、練習仲間としてこの3選手の試合をご覧になっての、各選手の試合の印象を教えていただけますか? 先ずは高森選手から。
野地竜太:打撃が強いのは、まぁ練習でもたまにやるので、思いっきりの一発一発がすごい強いですね。蹴りも強いし。それが最初にビックリしたんですけど。蹴りが強いのに本当にビックリして(苦笑)。やっぱり足腰がしっかりしてるから蹴りも強いっていうのを感じてて、それで試合ではああいう感じで打撃でいくじゃないですか。それがだから・・・柔道出身で寝技にも自信があるというか、対応できる自信があるから、ああいった思いっきりの打撃を出せるんだな〜っていうのがすごい羨ましいというか、素晴らしいと思いましたね。逆に全く寝技が出来ない人は、寝技だったりタックルを警戒しながら打撃を出すので、あまり思いっきりはいけないんですよね。空振りしちゃったらどうしようとか、蹴っても足を取られたらどうしようとか。それで腰の入った打撃じゃなかったり、踏み込みが甘かったりするんですけど、そういう部分を全く感じさせない打撃ですよね。僕が最初に試合を観てた時は、その打撃で相手をバタバタ倒してたので、そこが凄いなと感じましたね。寝技のバックボーンがある人は、ああいった打撃が出来るんだって。羨ましいなって。

保坂選手はいかがでしょうか?
野地竜太:まぁ、謙吾選手(パンクラスism)との試合の時は、そんなには寝技にならなかったんですけど、今、キックのジムに通ってるらしいので、それで打撃が上達してるのはすごく感じますね。謙吾選手との試合の時もパンチが当たってましたし。リーチがあんなに違うのに。だから練習の成果が出てるなっていうのをすごく感じましたね。あれを見て凄いなって思いました。練習でやったことがそのまま試合で出るわけでもないじゃないですか。それをああやって本番で(パンチを)当てていくんだから、大したモンだなって思いましたね。

では、最後にIRO関選手ですが、大荒れに荒れて、物議をかもしたIRO関選手の試合をご覧になっていかがでした?
野地竜太:ん〜、練習通りと言いますか、打撃のスパーリングをやっても、ああやって前に前に出てくるので、それが良い形で出れば、(パンチが)当たれば本当にKO出来ると思って見てましたね。でも、相手がローキックを上手く蹴ってくる選手だったので、最後は足を効かされちゃってやられちゃいましたけど。まぁ、もう一歩だったかなっていう感じはしました。パンチも当たってたので。蹴りに対する慣れというか、受けとかも、もう何発か受けてればあそこまで効かされなかったと思うんですよね。そこを変えれば、こっちのパンチも当たってたので、もう少しやりようによっては勝った試合じゃないかなと思いました。僕個人としてはもう一回見たい試合かなと。まぁ、最後もあんなふうになっちゃったので。そんな感じはします。

あの大騒ぎの中、野地選手はどこであの騒動をご覧になってました?
野地竜太:入場口の所ですね。IROさんの方の。スピーカーの前でした。「アッ! 行きそびれた」って(苦笑)。周りは早かったですね(苦笑)。

「行かなきゃ!」っていうのはありました?
野地竜太:いや・・・まぁ、あんまりああいうのには慣れてないので(苦笑)。「あ〜あ〜」って見たら、もうみんなリングに集まってて。「行かなくていいのかな〜?」って(苦笑)。まぁ、でも酷いと思いましたけどね。ああいうことをするのは。

では、今お話しいただいた3選手の、試合以外の部分について今度はお聞きしたいと思います。先ほどと同じで、先ずは高森選手から。野地選手からご覧になってどんな方ですか?
野地竜太:ん〜、あぁ見えて実はすごく気を遣ってくれて、優しい人ですね。もっとこう、普段は「おいおい」ってみんなを引っ張っていく感じかなと勝手に想像してたんですけど、普段は全然優しい・・・優しいお兄ちゃんですね(微笑)。

保坂選手はどんな方でしょうか?
野地竜太:保坂選手は・・・・・・声が小さくて何喋ってるかわかんない(笑)。妙に接近して来て(笑)、「野地さん、○×○×○×」とかって言ってくるので、ホント何喋ってるかわかんない(笑)。それで妙に密着して来るんですよ(微笑)。

それが嫌だと?(笑)
野地竜太:いえいえ、嫌じゃないですよ(笑)。まぁ、でも、年も一緒なので面白いですね。

最後は、その発言からもキャラクターからも一番面白そうな感じのするIRO関選手。
野地竜太:ホントに面白いですね(微笑)。あの人と喋ってると笑いが絶えないです。すごく良いムードメーカーだし。練習でも、ホントきついんだろうけど「ウ〜ウ〜」言いながらやってるので、何かムードメーカーと言うか・・・(笑)。ホント面白い人ですね。

では、その3選手しかいない時のMEGATONに野地選手はお入りになったんですが、MEGATONに入って一番良かった事を教えていただけますか?
野地竜太:そ〜ですね・・・やっぱり大きい人、これだけ大きい人がいるっていうのは、そうそう日本にはないと思うので。相撲部屋ぐらいしか。ホント総合をやっててこれだけ大きい人が集まってるっていうのはないので、それは本当に魅力だし、百何十キロもある人たちに組まれて、その人たちが倒しにくるのをこらえるって練習は他ではあまり出来ないので、それが日常的に出来るというのは、自分が強くなるために欠かせないことだと思ってるので、そこはホントに日本で一番良い所に入ったかなと。僕はテイクダウンされることが一番困るわけじゃないですか。それを大きい人がみんなしてくるので、自分の足りない部分を埋めるには最高の所に入れたかなというのは感じますね。


では、パンクラス・デビュー戦となる、vsコブス・ハイサマン(スティーブス・ジム)戦についてお聞きしていきます。先ずはデビュー戦が決まった時の心境っていかがでした?
野地竜太:まぁ、自分的にもいつそれが来ても良いかなと心の準備は出来てたので、遂に来たかなと。特にそんな変わったものはなかったですね。自分でもそろそろやりたいなって思ってたので。その時はまだ相手も決まってなかったんですけど、「はい。やります。」って感じでしたね。楽しみと不安が半々ぐらいですかね。ん〜、ちょっと楽しみの方があるかな。自分がどういうふうに出来るかな? どういうふうに勝てるかな?って考えると楽しみで、逆に寝技になっちゃったら自分はまだ未熟なので、何にも出来ないでやられちゃったら嫌だなとか、そう考えると不安な部分もありますけど。

試合を目前に控えた現在、対戦相手ももちろん決まって、心境の変化は出てきてますか?
野地竜太:いや、まぁ、特に気負いもせず、良い感じなんですけどね。良い感じで張り詰めてる感じなので。そんなにドキドキしてるわけでもないし、かと言ってタラ〜ッと抜けてるわけでもないし、別にもう、今日でも出来るって感じなんですよね。リングに上がればやることは決まってるので。その場その場で考えるしかないので。何か妙に落ち着いてはいますけど。でもそこはまた試合会場に入ったりすると、緊張したりするかも知れないですけどね。まだわかんないですけど。今の感じとしては良い感じですね。

デビュー戦が決まって、対戦相手も発表されて、それ以降の周りの皆さんの反応はいかがですか?
野地竜太:もう、楽しみとしかみんな言わないですね。友達も周りの人も。全く想像がつかないと思うんですよ。今まで僕の試合を観て来た人なんかも、僕が総合でどうなのか。自分でもわかんないぐらいですから。まぁ、自分は練習してきてるので、ある程度はこんなことも出来る、あれは出来ないっていうのがわかるんですけど、それを見たことない人たちは、寝技をやるのかな? って思ったりとか、相手がタックルに来たらだうするんだろうな? とか、そうなった時の自分がどうするのかっていうのが全然わからないと思うので、楽しみなのかなって。だから誰に言っても「楽しみだな〜」って言われますね。

皆さんのそういう反応はいかがですか?
野地竜太:まぁ、楽しんで下さいって感じですね(笑)。スッキリ勝てれば自分も楽しいし、みんなも楽しいと思うので。

プレッシャーにはならないですか?
野地竜太:それはならないですね。元々もう、空手からキックをやるって言った時にも、みんな「楽しみだな〜」って言ってくれてたので。

では、今回のデビュー戦で、野地選手ご自身が最も重要視することって何でしょうか?
野地竜太:ん〜、まぁ、技術ではないですね。ハッキリ言うと。心って言うとちょっとカッコ良過ぎますけど・・・。まぁ、でも心が折れることはないと思うし。相手もキックのチャンピオンなので、スタンドだったら勝てるかって言われたら逆にわかんないですからね。スタンドで相手に圧倒される可能性もあるので。ただ、そうなったからと言って、ボコボコにされて心が折れて、自分から変に寝技にいこうとかっていうのはないと思うので。まぁ、どんなに殴られても心が折れることはないと思うから、例えそうなったととしても前に前に出ていこうとは思ってますから、そういうところを観てもらえたら良いかなと。相手がどんなにきても、自分は引かないよってところを観ていただければ良いかなと思います。


わかりました。では、野地選手ご自身のことからちょっと話題を変えますが、野地選手同様、7月25日(日)後楽園ホール大会でデビュー戦に臨む選手がMEGATONには二人います。一人は【NIGHT TIME】の第1試合に出場する太子郎選手。そしてもう一人が、急遽【DAY TIME】での『パンクラスvsチーム・グレイシー 対抗戦』でプロデビューが決まったMEGATON-TOKINの三浦広光選手。このお二人をそれぞれ野地選手からご紹介していただけますか? 先ずは太子郎選手から。
野地竜太:もう皆さんご存知の通り、相撲から来た方なので、圧力、パワーは申し分ないわけでして、やっぱり自分なりにいろいろ考えてると思うんですよね。総合でも使える技だったり動きだったりを。そういうのを自分なりに研究してる方で、スパーリングをやってても「あれっ?」って動きを工夫してするので、力だけじゃなくて、そういうのも非常に面白いなというか。考えて練習してるなというのを感じるので、そういうのが良い形で出たら、すごく良い試合になると思いますね。

では、三浦選手について。
野地竜太:三浦選手は柔道出身で、非常に若くて元気があって、練習熱心ですね。技術的なことは、もう寝技なんかは素晴らしいものを持ってるんですけど、打撃に関してもいろいろ自分で考えてて、「こういうのはどうですかね?」とかいろいろ質問して来たり。とにかく一生懸命練習してるので、まぁ、覚えるのがすごく早いかなと。打撃に関しても。それを見てて思いますね。今現在も十分に強いですけど、ホントこの勢いでやってたら、打撃なんかは最近はじめたばかりだと思いますが、みるみる良くなってるので、まだまだ非常に変身していくんじゃないかなって思いますね。そういう彼のデビュー戦なので非常に楽しみですね。今、どれぐらい本番で出来るのかな? っていうのが楽しみです。

同じ日にデビュー戦に臨むということで、両選手にエールを贈っていただけますか?
野地竜太:まぁ、一番最初が僕なので、スッキリ勝って、それで後にバトンを渡していきたいなと思いますね。三浦君も勝って、それで最後の太子郎さんにバトンを渡して、全員勝てたら良いなと。みんな勝って祝勝会をした方が面白いと思うので、そうするためにも一番最初の僕が勝ちたいと思います。

では、これで最後です。野地選手の試合を楽しみにしていらっしゃる皆さん、野地選手を応援していらっしゃる皆さんへメッセージをお願いします。
野地竜太:まぁ、総合の試合での完成度ってことでは、自分でもまだまだだと思ってますけど、破天荒な試合をしたいと思ってます。それで皆さんが興奮して喜んでいただければものすごく嬉しいので、いっぱい動いて殴り倒して勝ちたいと思います。応援よろしくお願いしますってことで(微笑)。

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