第1試合 ウェルター級戦 5分2ラウンド
×熊谷真尚(1R 3分29秒、ギブアップ/チョークスリーパーホールド)宮崎裕治○

両選手共に新しい感覚の選手で、71kgという、比較的熾烈なクラスでの活躍が期待され、その紙一重の中でどんな結果が出るのかなと思いましたが、さすがコブラ会、宮崎選手は良く練習をしていて、試合を上手くコントロールしていき、積極的に試合を作っていくという所では、所属ジムの“らしさ”が出ていたような気がします。それに対して熊谷選手は、対応はしていきますが、していきながらもどんどん打つ手が減っていく形で、上手く宮崎選手にコントロールされてしまったのが敗因の一つだった様な気がしました。フィニッシュは唐突に、技を積み重ねながら、スリーパーに入られてしまったというところで、勝負としては、宮崎選手の快勝だったと思います。ただ、お互い積極的に前へ出て行くというところでは、オープニングの試合としては凄く良かったと思います。

良く将棋の世界で言われる事ですが、一番強い布陣は何か?という時に、それは一局一局始まる前の手、それが一番強い手なんですよという事で、そこから一歩動かしていく毎に、防御というのは薄れていくものですという事が将棋の世界で言われます。正にこの試合はそのイメージが強かったのですが、その中で意図的に布陣を作っていけた宮崎選手と、相手に対応して駒を動かし過ぎてしまった熊谷選手、そんな印象が残りました。この試合、もう1度やったら結果が違ってくる様な、そんなマッチメークだったと思います。

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