見事に体重差を跳ね返しましたね。
佐藤光留:途中のフロントチョークは死ぬかと思いました(苦笑)。半落ちで、足が抜けなくて、もうダメだと思ったんですけど、パッと頭の中で、あのリングは鈴木(みのる)さんと約束したリングですから、あのリングで嘘つくわけにはいかなかったです。それに北岡(悟)にも言われてたから。「パンチで意識が飛ぶのは仕方ないですけど、関節でギブアップなんて、佐藤さん、意味わかります?」って言うから、「わかんね」って答えたんですけど(笑)。確かにあそこでギブアップって意味がないなと思いました。

半落ちの状態で動けたという事ですか?
佐藤光留:動かないとパンクラスが無いですから。あいつらとの差ですよ。”あいつら”ですよ、本当に。勝手にパンクラスの名前使いやがって。あれでギブアップして、それでパンクラスの名前使って良いかと言ったら、それは“NO”ですよ。絶対“NO”!

「もっと根性を見せろ」という事ですか?
佐藤光留:根性? 気持ちもそうですけど、いやでも、小椋選手は気持ち強かったですよ。でも、頭に“殺”と書いてる人が、自分で参ったしたらダメじゃないですか? 相手を殺すという事は、自分も殺される可能性があるという事ですよ。それでギブアップしたらダメじゃないんですか。と僕は思いますけどね。

試合前は、あまりにも体重差があり過ぎるので、「不利だ」という声もありました。
佐藤光留:KID's LABには6年生の子もいれば保育園の子もいますが、「負けて泣くようなら、弱い男こそ体格差を利用するんだよ」って鈴木さんが子供たちに言ってましたが、それは俺に言ってる様な・・・。教えてる人間は、それを跳ね返して当たり前だと思わなきゃ。

佐藤選手の“パンクラス愛”と、鈴木選手の“教え”と言うのが・・・・・。
佐藤光留:一緒! パンクラスで教えてもらった人のやり方が“パンクラス愛”という形なんじゃないですか? 「パンクラスを愛してる」という言葉で語る必要はないと思います。今日の結果がパンクラスへ向けての気持ちだと思いますから。ただ、どうしても最後はムカついたから。あのおっさん、玉海力だか、消臭力だか知らないけど。ちょっと名前考えたんだよね(苦笑)。あんな試合なのに、よくもまぁ、パンクラスの名前をやすやすと。大人の話は知らないですよ。どうして会社が「パンクラス チーム玉海力」にしたのかは知らないけど。事情を聞いてれば、ボンボンが片手間に格闘技やってるのと変わらないですよ。

玉海力選手と試合をするとしたら、それは「許せない!」という気持ちでですか?
佐藤光留:もう、絶対許さない!! あの野郎、昨日も計量なんかで睨みやがって。誰も見てない所で俺を睨むなって言うの。俺は気が小さいんだから(笑)。玉海力さんはどうだか知らないけど。俺は気が小さいから、あんな所で睨まれたら、どうして良いかわからなくなっちゃうから(笑)。

今後も無差別の舞台で試合を続けていきますか?
佐藤光留:もう、これ以上上げろって言ったら、サップか曙しかいないでしょ? 身長が2mある人はいるかも知れないし、体重が120kg以上の人もいるかも知れない。けど、両方持ってるのは小椋選手だけですから。必死に殴りましたけど、(相手は)嫌がってはいたけど、利いてなかったですよね。そこが課題ですね。グラウンドでパウンドで殴っても、利いてないですから。あの人には。目をつぶってはいたけど、それは総合への慣れですよね。大きいというのは武器ですし、小椋選手なりの根性を出したと思います。殴られたら死にますよ、本当に。でも、今日は生き残った。本当に生き残った。ありがとうございました!!

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