10月2日(日)横浜文化体育館大会ライトヘビー級タイトルマッチ発表記者会見
■日 時:8月5日(金)15:00〜
■場 所:P'sLAB東京
■出席者:
・近藤有己選手(パンクラスism/第3代ライトヘビー級王者)
・菊田早苗選手(GRABAKA/ライトヘビー級ランキング1位)
・尾崎允実株式会社ワールドパンクラスクリエイト代表取締役社長



尾崎社長:10月2日横浜文化体育館大会で行われる2大タイトルマッチのうちの1つ、ライトヘビー級のタイトルマッチを発表することが出来ます。ここにおります、現チャンピオンの近藤有己選手、挑戦者でランキング1位の菊田早苗選手。皆さんご存知のように、この両者の対戦は過去に2度行われておりまして、2戦とも素晴らしい試合を繰り広げてくれました。3度目の対戦も素晴らしい試合になることは確信しております。もともとライトヘビー級というのは、私どもパンクラスでは層の一番厚い階級だったという風に思っております。90kg以下という体重の中で、強豪がひしめき合った歴史があるのが、このライトヘビー級だと私は思っております。皆さんぜひご期待していただきたいと思います。

近藤有己:菊田さんとは今回3回目になるんですけど、前の2回は自分がチャレンジャーだったので、今回は自分がチャンピオンとして受けて立つ立場に、今までとは違うプレッシャーを感じてます。もう今回は、本当に勝つのはもちろんなんですけども、内容を、今まで以上の内容を自分自身にテーマとして課しています。当日はよろしくお願いします。頑張ります。

菊田早苗:まずこの試合はですね、自分が強い要望で考えていただいた試合なので、近藤選手、尾崎社長に感謝しております。過去2試合の試合をやってきたんですけども、物凄い自分の中でもハードな試合だったんですけど、また今度3度目はよりハードな試合になるのはもう分かっているので、ぜひともベルトというよりかは、今回は近藤有己選手に勝ちたいというそれだけの、勝ちたいという気持ちだけで上がります。



菊田選手にお聞きしますが。この今の時期に近藤選手との試合を要望したのは、理由があるのですか?
菊田早苗:時期はいつでもよかったんですけど、自分も2年間、2回目に戦い終えた後からですね、ちょっとこうモヤモヤとした日々が続いていて、それでちょうど先月なんですけど、急に自分の中で、やらなきゃいけない試合はこれなんじゃないのかなというのが気付いたんで、それを思った瞬間に、パッと目の前に凄く道が見えたというか、そういう風に思いまして、いてもたってもいられない状況になって、(近藤選手が)タイトルマッチがあるというのは分かっていたんで、自分から強い要望をしました。まあ、特にタイトルマッチ云々というわけではなかったんですけど、僕もランキングに入っているんで、それだったらベルトを賭けて戦った方がいいということで。だったら、僕も今回で4度目のタイトルマッチになるんですけど、ずっと自分もこの歴史に入っていたという自負もありますので、じゃあ、そのベルトも一緒に狙っていけたらいいなと思って、決めました。

菊田選手は試合をするのは久しぶりになりますが、それでこの大一番を迎えるというのは?
菊田早苗:それは別に。試合をしてても普段の練習なり、生活なりする生き方とかですね、そういうものの方が大事なんで、全然問題なく当日はいけると思っています。

近藤選手はその申し出に対して、どういう気持ちで受けたのですか?
近藤有己:戦いたいという風に思われるのは凄い光栄なことですし、チャンピオンとして当てられた挑戦者はしっかりと迎え撃つつもりでいるんで。

菊田選手は前チャンピオンとして防衛戦の難しさは分かっていると思いますが、近藤選手が防衛戦を迎えるに当たって、防衛戦の難しさという部分では?
菊田早苗:自分はですね、どちらかと言うとベルトを持った時にうまくちょっとこう戦えなかったという部分は確かにあるんですけど、そんなに近藤選手に関しては、そんなこともないんじゃないかなと。平常心なんで、そういう難しさとかは別に特にないと思うんですよね。ただ、それよりも、今回は自分でちょっと見つめ直してきて、今までの菊田早苗じゃないという部分があるんで、そっちの方を全面的に感じられるような試合をしたいなと思っています。

それを具体的に言うと、どういう部分ですか?
菊田早苗:具体的に?そうですね、技術面だったり、精神面だったり、いろんなものなんですが、それは一言では難しい話なんで。また全ては試合で出したいと思っています。

GRABAKAが独立して最初の試合になりますが、その辺のプレッシャーというのは?
菊田早苗:それはないです。やっぱり戦うことにリスクを感じると、その時点でつまらなくなっちゃうんで。今回もいろんな道の行き方をいけたと思うんですけど、やっぱり自分がやりたいと思った試合が今回の試合だったんで、自分がやりたい試合をやるってことだけなんで。

近藤選手は今までのタイトルマッチとは違い、菊田選手にベルトが渡ると外への流失という形になってしまうと思うが、それを阻止したいという気持ちは強いですか?
近藤有己:特に考えてなかったです。

今考えてみてどうですか?
近藤有己:そうですね…、阻止したいですね(苦笑)。まあ、負けることを考えてないんで、その発想がなかったですね。

『PRIDE』の高田(延彦)本部長が、83kg級のトーナメントに出場して欲しい選手だという話をしていたが、それを聞いて?時期的にもう不可能だと思いますが、『PRIDE武士道』のトーナメントについてどう考えていますか?
近藤有己:そうですね、あんまり体重に自分自身はこだわりがないんで、戦えるものなら何でも戦っていきたい感じですね。いつでも落とす準備はあるって感じですかね。

今回のトーナメントはパスしても、次の機会にという感じですか?
近藤有己:そうですね。

近藤選手はさっきの挨拶で、『今まで以上の内容を自分自身に課している』という話がありましたが。これまでの2試合も凄い試合だった思いますが、どの辺が違ってくるとイメージしていますか?
近藤有己:圧倒的に勝ちたいと思います。

その言葉を受けて、菊田選手は?
菊田早苗:その言葉を受けてというのはないんですけど、やっぱり絶対的に、自分も1年近く試合をしてないですし、その間、近藤選手はいろんな経験を積んでいて、現時点で日本のトップ選手というのは変わりないと僕自身は思っているんですけど、ただ、自分からこう来たからには、やっぱり自信がなければ来ないんで、負けることも考えてないですから、自分も次はもう確実に間違いなく、自分も圧倒して勝ちたいと思っています。

尾崎社長にお聞きしますが、素晴らしいカードであるのは確かですが、タイトル戦が3戦連続で同じ組み合わせになったことについては?
尾崎社長:タイトルマッチをやるに当たって、このカード以上のカードがないと僕は思っています。だから、それほどこのカードが素晴らしいカードだと思っていますんで、それは3回だろうが、もしかしたら、この次にこの試合をしてどっちが勝つか分かりませんが、その後もこのカードがタイトルマッチであるかもしれないぐらい、このカードというのは僕は素晴らしいカードだと思っていますんで、自然の流れだなと思います。
あと、先ほど体重の話が近藤選手からありましたけど、榊原社長(DSE代表取締役社長)とちょっとお話をしているのは、今回のトーナメントの方も出場依頼をいただいたんですけど、この試合があるからということでお断りをしました。ただ、近藤選手が体重を落としてやることも本人はいとわないと言っているんで、トーナメントには参加できませんけど、その後の試合で、『PRIDE』さんのウェルター級で近藤選手が試合をする気がありますという話は、榊原社長にはお伝えしてます。
あと、僕はちょっとここで菊田選手に聞きたいことがあるんですけど、近藤選手に対戦したいというのは、物凄く聞いてたんですよ。それで、僕はなんでここまで?というのが実はあって、試合を見ているうちに好敵手というのはもちろん感じてたんですけど、僕の記憶の中で、菊田選手は近藤選手以外に、日本人で負けたことがだいぶ長い期間ないんじゃないかなと。それがあるんじゃないかなと、僕は逆に今日聞きたいなと。さっき聞こうと思って聞けなかったんで(笑)。

菊田早苗:そうですね、最初僕がベルトを持っている時は、凄いライバルと言われる時もあったんですけど、自分自身は全然そういう意識がなかったんです、実は。全くなかったんですけど、やっぱり1回目のドローの試合があって、壮絶な試合になって。で、2回目は僕が負けて、そうなった時に、やっぱりこれほどまでに、なかなか試合っていうのは難しいなとか、格闘技ってやっぱり凄い奥が深いものだとか、いろんなものを教えられた試合がやっぱりこの2試合だったんで、どうしても、ライバルというよりかは、もっと上の、うーん、ちょっと難しいんですけどね、もちろん尊敬したいという気持ちもあるけども、倒すまではそれも出来ないというか。もっとライバル以上のものだと思っているんで、自分では。特別な試合だと思って、今回もこの1戦のみの気持ちで戦います。