image 試合途中で体のサイズ差は感じましたか?
杉浦貴:まあ、サイズ差っていうか試合ですよね。練習でずっと5分2Rっていうので思いっきり息上げてやってきたんですけど、最初のコーナー追い詰めて、やってあれで2分ぐらい?1分、2分ぐらいだけども、かっこう息上がっちゃって。スタンドで立たれちゃった後もう、相手の圧力は凄い感じて。練習でやったことが全然出せないっちゅうか。前に出れなかったです。舐めてますね、やっぱし。駄目ですね。

試合勘とスタミナと?
杉浦貴:スタミナと試合勘っていうか経験ですよね、はい。

最後、効いたのは前蹴り?
杉浦貴:あれ効きましたね。

ヒザ蹴り?
杉浦貴:いや、前蹴りですね。

打撃の圧力っていうのは、今まで杉浦選手が戦ってきた中でも違う?
杉浦貴:そうですね。やっぱ練習と全然違うんですよ。キックボクシングのジム行って、こうレガースしてやるのと。総合のジムでヘッドギアしてやるのと全然違うから。こうもらった時に、ウッって効いた時にもうパニくっちゃうっていうか、力出せないっていうか。情けないです。

再三聞かれていることかと思うが、周りに見方としてはプロレスvs空手というのがあったと思うが、意識はしましたか?
杉浦貴:いや、全然そんなことは意識してないです。まあ、男と男の勝負です。プロレスと空手っていうより、野地選手と僕で、野地選手の方が強かっただけですね。

また総合の方には?
杉浦貴:まあ、何かそんな気持ちにちょっとなれない負け方しちゃいましたね。フルラウンド闘って負けんならあれですけど。何か一番情けない。腹に蹴りもらって、ウッって効いてうずくまったとこに殴られちゃって。男として情けない負け方したんで、ちょっとそんな気持ちにもなれないですね。やっぱし、これ1本で懸けてる人は強いですよ。

昨日も試合をしているし、強行スケジュールの影響は?
杉浦貴:それは無いです。体はすごい軽かったし、昨日もぐっすり眠れたし。体調面は今までになく良かったんですけど。やっぱり全然違う競技の人間が出るというのは、まあ無謀というか。練習と試合は違いますね。もらうのは覚悟してたんですけど、もうちょっと頑張れると思ったんですけど。最初の1分ぐらいが間合い詰めてやれるだけで。

ジャーマンを狙う場面もあったが?
杉浦貴:あれはブン投げてやろうかと思ったんですけど、こだわりというかテイクダウン取るために狙っただけで。

立ち上がりはよかったが?
杉浦貴:そうですね。あれで思った以上に息が上がっちゃって。スタンドになったときに相手がもうちょっと見てくれれば、こっちもリセットして間合いを詰めて入ってというパターンだったんですけど。あれからすぐに相手がグッと来て。僕が行かなかったのが悪いんですけど、向こうのペースでスタンドでああなっちゃって。

総合のトレーニングは今後も続ける?
杉浦貴:しばらく、ちょっとやる気しないですね、こんな負け方したら。情けないですし、会社とか周りの人間に迷惑というか。時間を割いて練習して、後輩をパートナーに使ったりとか、パンクラスの方がセコンドについてくれたりとか。周りの人を犠牲にしてやってるんで、僕一人の負けじゃない気がして。ちょっとニートになりそうです。格闘ニートに(笑)。笑われるのが一番嫌だったんですよね。プロレスラーが総合に出て、いい試合をすれば『プロレスラーは凄い』って思われるのが良かったんですけど。この試合じゃ格闘技をやってる人が見たら、素人に毛が生えたぐらいで情けないです。

会場がディファ有明というのは意識した?
杉浦貴:意識はないけど、すごいやりやすかったです。いやあ、なんか街歩けないですね。チケットを30枚ぐらい売ったんですけど、こんな負け方しちゃって情けない。怖いですね、3ヶ月準備期間があって、体重も8、9kg落ちて、すごい追い込んだつもりなんですけど、一瞬にしてそれが出せないで終わってしまう世界は。

厳しい世界ですね。
杉浦貴:まあオリンピックを目指してやっていて、そういう経験はしてるんですけど。生活かけてこの試合に臨んで負けるっていうのは、なんか何年ぶりに味わった感じで。デビュー3戦目ってことですからね。やっぱり全然違いますね、練習と試合は

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