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PANCRASE 2007 RISING TOUR 11.28 後楽園ホール
一夜明け会見

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■日時:11月29日(木)15:00〜
■場所:P's LAB東京
■参加選手:竹内出(SKアブソリュート)、マルロン・サンドロ(ノヴァ・ウニオン)
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坂本靖:メインイベントのミドル級タイトルマッチは、非常に陳腐な表現ではありますが、手に汗握る好勝負だったと思います。見ていて力の入る試合でした。そして第7代のチャンピオン竹内選手が誕生しました。竹内選手のリング上での言葉を借りれば、5年かかったと語っていましたが、その言葉でベルトの価値を高めてくれたと思います。
このベルトプレートは、タイトルマッチを行う際に挑戦者の分も発注します。過去の竹内選手のプレートも色々ありましたが、これで晴れて第7代王者に就くことができ、よかったのではないかと思います。
セミファイナルで現在フェザー級の第1位にランクされるDJ.taiki選手と戦ったマルロン・サンドロ選手ですが、噂どおり、映像で見る以上の高速タックルを持ち、打撃でもDJ.taiki選手にひけを取らないものを持っていって、レベルの高い強い選手だなと感じました。ランキング1位の選手にフルマークの判定勝利ですから、来年から体重は変わりますけれども、ノヴァ・ウニオンという新興勢力がどこまでいけるのか、それを抑える日本人選手は誰なのかという部分も楽しみになってきました。またマルロン・サンドロ選手の次の対戦相手も私自身、非常に楽しみです。
また本日の会見には出席していませんが、竹内選手と同門の和田拓也選手も4連勝を達成し、SKアブソリュートとしても充実しているんだなと感じました。同じく昨日出場したKILLER BEEの2選手に関しても、小路伸亮選手は2連勝、浅野倫久選手は3連勝と、勢いに乗る選手が勝ちました。そういう選手には、どんどんチャンスを与えてきたいなと考えています。長くなりましたが以上です。

竹内出:4度目のチャレンジということで、最後のつもりで戦いました。ベルトを取ることができて、正直、ホッとしています。去年ああいう負け方をして、この1年、リベンジというか中西選手を攻略するということを頭に入れて練習していたので、結果が出せてよかったなと思います。

マルロン・サンドロ:昨日は、とにかくアグレッシブな試合内容にしたいと思っていました。パンクラスのファンの皆さんに喜んでいただくためには、それが一番だと思っていましたので、実現できてよかったと思っています。

昨日、全試合が終了したあと、ダスティン・デニス選手がマスコミの前で「ぜひタイトルに挑戦したい。竹内選手には以前、勝っているので資格がある」とアピールしていましたが、どのように思いましたか?
竹内出:彼が現場に来ているということにちょっとビックリしました。控え室で少し話しましたが、いきなり挑戦させろというのは「えっ?」という感じです。(パンクラスに)継続参戦するのであれば、いいと思いますが…。確かに以前負けていますが、今戦えば負けないと思っています。以前対戦したのは2002年の9月で、パンクラスに参戦する直前、最後の修斗の試合だったと思います。
坂本靖:いましたね、そういう選手(笑)。確かDEEPで郷野聡寛選手と戦っていますし、コスタリカでの試合も見ましたが、あまりいい動きではなく、すぐにタイトルマッチということはないですね。チャンピオンにもランカーにも失礼ですので。竹内選手の言ったとおり継続参戦をして「パンクラスのベルトを獲りたい」という強い意志があるのであれば、もちろん弱い選手ではないのでタイミングや条件があえばよろしいのではないかという感じです。

マルロン・サンドロ選手がランキング1位の選手に勝ったということで、次はどのような選手をあてるつもりでしょうか?
坂本靖:もう、いないのかなあ・・・。1位の選手に勝つというのは並大抵のことではないので、通常であればランキング外の選手ということはないと思います。やはりランカー選手、もしくはチャンピオンということになるかもしれません。そのあたりは各方面と相談しながら決めていきたいとは思います。

マルロン・サンドロ選手はどういった選手と戦いたいですか?
マルロン・サンドロ:特に誰ということはありません。パンクラスから「この選手はどうか」と言われてから考えることですが、それでも特に誰かと言われれば前田吉朗選手ですね。

前田選手のことはどのくらい認識していますか? また戦った場合、勝つ自信はありますか?
マルロン・サンドロ:何試合かはDVDで見ています。とても強い選手で、打撃も寝技も優れていると思います。戦ってみないとわかりませんが、彼は完璧な選手なので勝つために頑張るだけです。

竹内選手に伺います。ベルトを獲って、一夜明けてからの実感というのはいかがでしょうか?
竹内出:ベルトを獲れて自分自身、嬉しいというのもあるんですが、自分を応援してくれる周囲の人たちが、いろんな言葉をかけてくれて、喜んでくれていたのが嬉しかったですね。

名実ともにミドル級のトップになったわけですが、今後の目標を改めて教えてください。
竹内出:自分の実力を上げるように日々練習して、誰と戦っても勝てるようになりたい。あとは一日でも長くベルトを持っていたいですね。

来年から階級が変更されることで、ライトヘビー級の選手とも対戦する可能性がありますが、興味のある選手はいますか?
竹内出:具体的には考えてないですね。階級が変わるのも最近聞いたことですし。ただミドル級が2kg増えて84kgになって、だいぶ変わってくる思うので、そのための体作りはやらなければと思いますね。

興味のある選手は?
竹内出:ライトヘビー級の選手がミドル級に落としてくるかどうかもまだわからないので特に考えていません。

坂本さんとしては、どういった選手と戦わせてみたいですか?
坂本靖:ダスティン・デニス(笑)。レフェリー陣からの申請で、現ランカーは戦いたい階級を提出するようにという連絡を団体やジム等にしています。そこから新ランキングの設定をして、来年1月30日の試合から新階級に移行する予定です。選手としては減量をして勝てるのであればという部分があるので、半分とはいかないまでも3分の1くらいの選手が落としてくるのではと聞いています。現王者は大変ですが、来年からはタイトルマッチを多く組めそうですし、非常に楽しみな試合が多くなると思います。そのことでパンクラスが活性化していってくれればと願っています。

現在のチャンピオンは、いきたい階級のチャンピオンにそのままスライドするのでしょうか?
坂本靖:私の一存で決められることではないので、何とも言えないのですが、それはないと思いますね。例えば、ライト級の王者が空いているからウェルター級のチャンピオンが落として、そのままライト級の王者に就くということにはならないと思います。もうひとつの例で言えば、ライトヘビー級王者の近藤選手がミドル級に落とした場合、ミドル級王者の竹内選手とタイトルマッチを来年の春にも行うということはあり得るかもしれないですね。そうなった場合に近藤選手がランキング外になるかどうかは、まだわかりません。

坂本常務に伺います。昨日の興行とは関係ありませんが、格闘技界の大連立についてパンクラスとして思うところは?
坂本靖:非常に素晴らしいことだと思います。常々、パンクラスは全方位外交ということで、所属選手が他団体の試合にも出ていました。例えばミドル級チャンピオンの竹内選手が外に出て勝ってベルトの価値を高めてほしいと思いますし、外に出るなと言うつもりはまったくありません。選手が戦いたい選手と試合をしていくことが一番いいことだと思っています。ようやくそうした兆しが見えてきたので、これが一過性のもので終わることなく、大晦日から引き継いで来年も続いていってほしいと思いますね。

パンクラスとしては協力していく方針ですか?
坂本靖:ダスティン・デニスはどんどん出していきたいですね(笑)。オファーがくれば、選手にどんどん話をして、条件も伝えて、選手に先入観を与えず「どうする? どうしたい?」ということは素直に聞いていきたいですね。

12月のism主催興行の見所を教えてください。
坂本靖:全試合がメインイベントです。まだ全カードは決まっていませんが、来週前半までには発表したいと思います。あと1、2試合はおもしろい追加カードがあると思いますので、年内最終戦を期待していただきたいと思います。あと、マルロン・サンドロ選手のミドルネーム案がありまして、それがマルロン・1・2・サンドロというものなのですが(笑)、いかがでしょうか? いいと思う方は挙手をお願いします。

(1名の手が挙がるが…)
それは誰の発案ですか?
坂本靖:ここに登場していない某氏です(笑)。では、やっぱり無しということしたいと思います。

マルロン・サンドロ選手本人はどう思っているんですか?
坂本靖:本人はこういうタイプなので「どちらでもいいよ」と。付いたら付いたでOKだし、付かないなら付かないでOKだと。まあ乗り気じゃないということですね、はっきり言ってしまえば(笑)。