今回、第6回目の『Monthly interview』にご登場いただくのは、GRABAKAの“重戦車”こと佐藤光芳選手。“寝技世界一”菊田早苗選手が率いる格闘集団・GRABAKAにあって、唯一、プロレス好きを公言してはばからない異色の格闘家・佐藤選手に、試合のこと、プライベートのこと、パンクラスMISSIONのこと、そしてGRABAKAのこと等々、全部ひっくるめてインタビューを敢行!
大親友?のあの選手も登場して、【笑い】たっぷりとなった今回の『Monthly interview』。佐藤選手と○○選手の掛け合いも絶妙です。



昨年は随分試合数が多かったんですけど(6試合)、今年は現時点で1試合(4/12後楽園ホール VS渡辺大介戦)という状況です。
佐藤光芳:それは・・・何かタイミングとかあるじゃないですか? たまたま自分がケガしたとか、相手がケガしたとか。だからまぁ、しょうがないですよね。別に充電期間のために半年とか空けたわけじゃないですから。それはまぁ、たまたまです。だから僕的には全然。まぁ、お気楽でしたけど(笑)。

これだけ試合間隔が空くと、選手としてはどうなんですか?
佐藤光芳:そうですね・・・気楽ではいられたけど・・・ん〜あと1試合か2試合ぐらいはやりたかったですね。僕は・・・「僕、選手だっけ? あれ?」みたいな(笑)。僕、結構試合で殴られてますからね(笑)。選手だった夢を見てたんじゃないかって(笑)。

元々今年の1月(後楽園ホール)は出場予定だったんですよね(VS渡辺大介戦)。
佐藤光芳:はい。それが僕のケガで・・・。

それで、4月(後楽園ホール)のVS渡辺戦が今年初の試合になったんですけど、そのVS渡辺戦を少し振り返っていただけますか?
佐藤光芳:あれは・・・僕、スタミナに関しては今まですごい自信があって、3ラウンドの試合をずっとやってきて、まぁ、疲れるけど、「ヤベェ」ってところまではいかないんですよ。いつも。でも、4月は2ラウンドだったけど、1ラウンドでもう、動けなくなりましたからね。あ〜あれは確か減量に失敗したんですよ。調整に失敗して。1ラウンドでもうヤバイって思いました。ただ、そういうヤバイってところから頑張る練習をずっとやってきたんで。格闘技をはじめてから。だから何とかなりましたね。

VS渡辺戦の前にお話を聞いた時、確か梅木繁之選手(SKアブソリュート)っぽい動きをするとおっしゃってました。
佐藤光芳:あの〜チャンスがあったらやりたかったっていうか、僕も一緒に練習してましたからね。だから多少はできるんですけど。何て言うんですかね・・・まぁ、梅木さんの動きというよりも、今までと違う、梅木さんとも違うけど、今までと違う動きを出したんで、そっちでいっぱいいっぱいでしたね。まぁ、梅木さんのアレを2回ほど出したんですよ。みんな気付いてないと思いますけど。あの〜僕、背中を(相手に)2回ほど向けたんです。まぁ、アレだけじゃ何の意味もないんですけど(笑)。

佐藤選手が自ら殴り合いにいったのには観ている方もびっくりしたと思いますけど、あれは元々考えてたんですか?
佐藤光芳:そうですね・・・。まぁ、総合の試合ですからね。打撃がやっぱりないと。菊田さんぐらいグラウンドでの極めが強かったら使わないかもしれないですけど。今までだったら、例えばスタンドで打撃をしないから、打撃の間合いだと変にガムシャラにタックルにいっちゃって、逆に展開が悪くなったりしてたんですけど・・・。それだったらこっちが殴ればいいのかなって思って殴りにいったら、案の定、結構・・・。「これはもう打撃でいこう!」って。何かそういうのもあったし。実際試合中、「あぁ、いけそうだな」って思って出したっていうのもあったし。僕がずっと試合に出てない間にみんな頑張ってたじゃないですか。GRABAKAが。だからここで普通に良いポジションとって、判定か何かで勝ってもそれじゃ全然みんなに追いつけないし。何て言うか、自分を変えるって言うか、格闘技のことだけじゃなくて、人間的にも全部含めて、自分を変えたかったっていうのもあるんで。だからこれまで使わなかった打撃をどんどん出していこうかなって。

(佐藤選手の隣に座っている梅木繁之選手に向かって)佐藤選手のあの試合はご覧になりました?
佐藤光芳:僕が用意したチケットで会場に入ったんですから(笑)。でも、良い席を用意したのに、立ち見に行っちゃうんですよね(笑)。

梅木選手はあの試合の佐藤選手をご覧になっててどうでした?
梅木繁之:いつもと全然雰囲気が違ってました。あんなに突進するとは思ってなかったですね。カッコいいと思いました。
佐藤光芳:ハハハッ(爆笑)
梅木繁之:痺れました。
佐藤光芳:後でお小遣いあげますから(笑)。でも、梅木さんが今年結構パンクラスとかに出てて、梅木さんは週何回かしか練習もしてないし、根性も何もないじゃないですか(笑)。そんな梅木さんが試合ではスゲェ頑張って、ヘロヘロになりながら頑張って、打撃なんか特に練習でも全然やんないのに、試合では僕より全然出してて。そういうのを見てて、やっぱり僕も頑張んないとな〜って。今まで通りじゃダメだな〜って思って。だから周りに影響されましたね。それが一番の理由ですね。打撃を出したっていうのは。

渡辺選手がダウン気味に倒れましたけど・・・
佐藤光芳:あれはダウンですよ。試合後、本人と喋ったらダウンって言ってましたからね。

試合の後、セコンドの郷野選手がすごい喜んでたじゃないですか。あの試合の後の周りの反応ってどうでした?
佐藤光芳:引き分けだったけど、(内容は)良かったって郷野さんとかみんな言ってくれましたね。

お客さんもメチャクチャ沸いてました。ああいう歓声っていうのは試合中聞こえてるんですか?
佐藤光芳:まぁ、聞こえてるって言えば聞こえてるんですけど。上の空っていうか、それどころじゃないぐらいバテバテでした。一応、聞こえてはいますけど、嬉しいとか、それどころじゃなかったです。

あの試合からもう3ヵ月ほどが経ちましたけど、現在はどんな感じで練習をしてらっしゃるんですか?
佐藤光芳:まぁ、GRABAKAと言えば普通スパーリングがメインの練習で、それは今までと変わんないですけど、試合後っていうか、半年間試合に出なかった時から、スパーリングの中でもいろいろ試すようになったんですよ。普段使わない技とか。だからちょっとはグラウンドとかでも幅が広がったんじゃないですかね。結構、梅木さんの技とか使ってます。

GRABAKAとSKアブソリュートさんでの練習の割合ってどんな感じですか?
佐藤光芳:昔からそんなに変わってないですけど、基本的にはGRABAKAでの練習には全部出て。それは夕方までなんですけど。で、夜はSKで週2回ですね。