皆さんこんにちわ! 5月末の『コンテンダーズ』(5/25・赤レンガ倉庫)では凡戦の末敗れてしまい、傷心の1週間を過ごしてました、パンクラスismの北岡悟です。このレポートは、プロアマ問わず他団体にパンクラス絡みの試合があれば大体セコンド付いたり観に行ったりしてる、俺・北岡が内外の裏話も交えてお伝えしてしまうというものです。

記念すべき第1回目は、6月1日にZeppTokyoで行われた『ZST3』のジェネシスバウトに出場した、P'sLAB東京所属の植村“ジャック”龍介選手の試合リポートです。リングスの流れを組む『ZST』ですが、パンクラスファンの皆さんには前回『ZST2』に郷野さんが出場されてご存知の方も多いかと思います。ルールはグラウンドの顔面パンチなしのKOKルール。ジャック選手が出場するジェネシスバウトは、パンクラスでいうところのパンクラスゲートみたいな前座試合、グラウンドの打撃が一切禁止になったものです。ジャック選手、実は彼、既にアマチュアでなかなかの実績がある選手です、2001年『第1回JTC』準優勝、2002年『第4回アマチュアパンクラスオープン』準優勝etc。また、2001年『クラブコンテンダーズ』にも出場しており、(滝田将也=現・J太郎選手/和術慧舟會東京本部とフルタイム時間切れドロー)既にプロデビューも果たしているのです。しかし未だに一度もパンクラスゲートには登場してません。何故? 詳しくはP'sLAB東京インストラクターの梅木良則さんに聞いてみて下さい(笑)。

 ジャック選手の対戦相手は烏合会の辻昌樹選手。昨年9月にパンクラスゲートに出場した選手です(結果はドロー)。辻選手は、あの矢野卓見選手と同門の寝技主体の選手。ジャック選手もまた寝技得意の選手なので寝技合戦が予想されました。今回シャレでジャック選手のコスチュームは、昨年のコンテンダーズで俺が一度だけ使用したキックパンツをはかせてみました。ほとんどジャック選手に対するいやがらせです(笑)。おまけにジャック選手が「生スネだと恐い」と言ってレガースつけたのでまぬけ度もUPです(笑)。パンクラスゲートと同じで開場してすぐジェネシスバウト開始です。ジャック選手の試合は2試合目。レフェリーは和田良覚さん。試合は辻選手の遠目のローキックからはじまりました。爪先が軽く当たるも勢いあまって回転する辻選手。すぐにワンツーで返すジャック選手、こちらも距離が遠くまったく届いていません。どうしようもないです。
ジャック選手の打ち終わりに辻選手が距離を詰め組み付きにきました。そのさい辻選手の頭が軽く当たりそのままジャック選手を引き込みます。セコンドの俺的には「オイッ!」と思いつつもジャック選手を信じ(?)そのまま傍観。その信頼に答えるかのように(?)すぐさまガードポジションから腕ひしぎ腕固めの形を作るジャック選手。これを辻選手が抜いて一旦ハーフガードまでもっていかれます。ジャック選手はここもすぐガードに戻し、また同じ腕ひしぎ腕固めに。そこから三角腕固め気味の腕十字に移行します。「決まりそう!」が、ジャック選手、詰めが甘く逃げられます。しかし再度同じ三角腕固めから腕十字に移行。今度は顔にも足をかけ完全な腕十字! 一本勝ちです、ジャック選手。珍しく吠えます。俺もエプロンに上がり小躍り。ハイタッチも決めます。聞けば辻選手、試合で一本負けは初めての経験だそうで、寝技主体の選手からの一本勝ちはジャック選手の実力の高さ(?)が伺えます。ジャック選手、いよいよパンクラスゲートの方にも登場するかもしれません。軽くは注目です(笑)。ジャック選手、試合後は気持ち悪いくらい上機嫌でした。

 さて、『ZST』本戦の方も少しどんな感じだったかお伝えします。音響はトランスがよく使われてました。ビジョンも三つあり、試合前は煽り映像も流れ、演出面ではなかなかのものです。試合の方は総合初の6人タッグマッチがありました。こちらに東洋の神秘・矢野卓見選手(烏合会)、今年パンクラスに2度参戦している梅木繁之選手(SKアブソリュート)が出場してました。梅木選手、非常にトリッキーながらアグレッシブに試合を展開、会場を湧かせていました。結果はドローでした。セミファイナルにパンクラスファンには長岡弘樹選手でおなじみのロデオスタイルの小谷直之選手、またそのお兄さんの小谷ヒロキ選手(ShootGymK'zFactry)がタッグを組み出場していたため、観客はロデオスタイルの関係者がかなりしめてました。結果は兄弟が強豪外国人タッグから足関節で一本ずつとり勝利。メインは足関十段・今成正和選手(TeamROKEN)が登場。映像では「極めろ足関節!」と煽ってましたが、三角締めからの腕十字で外国人選手をあっさり秒殺してました(笑)。

 『ZST』全体の感想として、KOKルールはグラウンドでの顔面パンチもなくブレイクも早いため、足関節等ポジショニングを度外視した攻撃ができます。比べて現在のパンクラスはすっかりバーリ・トゥードになったんだなと雑感として思いました。以上です。それではまた追って。