パンクラスゲート
△平山英明(2R 5分00秒、時間切れドロー)宮下智也△
△小池秀信(2R 5分00秒、時間切れドロー)長谷川秀彦△

2試合共フルタイム引き分けという試合だったのですが、たいへん技術的に安定しているというのが、近頃のゲートに出場する選手の第1印象です。但し、ドローが多いというのも含めて、何か判で押したような試合です。とてもこの後、プロという名の元に人様に見せていく試合に対しては、あまりにも、お手本を半紙の下に敷いたお習字のようなものを見ているようで、小池君、長谷川君、平山君、宮下君、君自身の闘い方とは何ですか?というものが見て取れません。という事は、観客のファンの皆様は感情移入がしにくいという事だと私は思います。それに相手も闘い易いという事です。お互いが、立ったらこんな感じ、組んだらこんな感じ、寝たらこんな感じ、そしてこの形になったら、こんな技、というよな、あまりにもHow Toとセオリーが横行してしまっていて、型破りな試合というのが、なかなか見てとれないという事です。

これはこの後に出てくる若手のパンクラシスト、そして若手選手が一度は入る迷宮ですが、自分の色を作っていくという事と、負けないようにknow howのきっちりした闘い方を身に付けていくという事は、実は相反した事であったりします。闘うのは絶対にリスクは付き物です。人を殴りに行くという事は、殴られる範囲に入って行くという事、相手の腕を決める為に自分の手を2本相手の腕に絡めるという事は、相手に空いた手を作らせる事だし、足を取りに行くという事は相手の上半身がフリーになるという事。それぞれ全部を掌握して、そして自分が反撃を食らわないでとどめを刺すという事はありません。だからそういう中でリスキーな中を敢えて闘おうとしないのであれば、プロになる意味はありません。これはプロになった選手も耳を傾けてもらいたいです。お客様はアマチュアには健闘を称えるけれども、プロに健闘は称えません。ここのところでも厳しいお客様の声援も欲しい、そんな感じのするパンクラスゲートでした。


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