前回の試合、8月25日・梅田ステラホール大会でのVS渋谷修身戦は、郷野選手が記憶を失くした状態で闘い続けた(判定の末ドロー)という、たいへんショッキングな試合でしたが、その試合の映像はご覧になりました?
郷野聡寛:はい。ん〜、まぁ、どこで記憶が飛んだかは見てて分かったんですけどね。あっ!ここで飛んだなって。飛ぶまでは結構良い動きだったんですよ。飛んでからはもう、脳みその思考が停止してますから、その場その場で考えているだけで、試合の組み立てとか全然なってなかったし、まぁ、それでよく負けなかったなって思いましたね。

ドローという結末だったんですが、渋谷選手ともう一度という思いはありますか?
郷野聡寛:そうですね・・・、俺はもう別に渋谷とやんなくても上にいけるならいきたいですけど、周りが許さないでしょ(笑)。それにこれでまたお客さん呼べるでしょ(笑)。そういういろいろなことを考えると、別にまたやってもいいよって感じですね。

その渋谷選手が11月30日の横浜大会でヒカルド・アルメイダ選手と試合をして、アルメイダ選手が渋谷選手を完封したといってもいいほどアルメイダ選手の強さが際立っていた試合だったと思いますが・・・。
郷野聡寛:まぁ、あんなもんでしょ。あの〜、俺と引き分けて、佐藤(光芳)に勝って、みんな期待してると思うけど、ちょっと期待しすぎでしたね。俺はそんなにって思ってましたから。

11月30日の横浜大会にはGRABAKAの三崎選手、菊田選手、佐々木選手の3名が出場しましたが、横浜大会でのGRABAKA勢の試合に関してはいかがですか?
郷野聡寛:ん〜、最後(佐々木VS美濃輪戦)はねぇ、負けじゃないですけどねぇ、どう見ても。まぁ、三崎は予想通りだったし、菊田さんはもうちょっと、肩固めとか極めれると思ってたけど、相手に何かされたってわけでもないし、まぁ良いかなって感じだけど。佐々木の試合はねぇ・・・、負けはねぇなって思ってたんだけど。まぁ、GRABAKAとしては、ん〜、世間にアピールするにはもの足りないというか・・・。ダメだったなっていう大会でしたよね。三崎が勝った相手も、勝って当然の相手だったし、そういう意味ではアピール度も低かったなって思いますけどね。

では、そういう流れの中で12月8日のDEEP2001大会には同じGRABAKAの山崎剛選手が出場して、そして12月21日のディファ有明大会では郷野選手とKEI山宮選手の対戦が決まりました。GRABAKAとして、今年最後の試合が郷野選手の試合になりますが、試合を控えた現在の心境はいかがですか?
郷野聡寛:ん〜、まぁ、俺的には別にそんなに闘いたくて試合をするわけじゃないですけどね、山宮とは。向こうは俺と試合をしたがってるみたいだけど、そのへんは俺は「ヨッシャ!やってやろう!」みたいな気分で試合に臨むわけではないから。そのへんは勘違いしないでもらいたいんだけど・・・。まぁ、でもどっちにしろ俺にとっては厳しい試合になるだろうなっていう覚悟はもうできてますけどね。

それは前回(8/25梅田ステラホール)の試合から間隔があいてしまったということと、山宮選手が今上り調子だからですか?
郷野聡寛:そうですね。今、何連勝してるんですか?

今年は1月の佐々木(有生)選手との試合に負けただけで、それ以降は全て勝ってますからパンクラスのリングでは現在4連勝中です。
郷野聡寛:そうですよね。しかも石川(英司)以外には全てTKOとかで勝ってるから、まぁ、勢い的には向こうが全然あるし、俺は休みあけだし、ケガあけだし。だから去年(10月・後楽園ホール)のようにはいかないなっていうのはもう覚悟してるんで。ん〜、そうだな・・・、この状態でやっと5分5分か4分6で向こうが有利かなって感じだと思うんですけどね。まぁ、でも勝算があるから試合をするわけで、全く勝てないかなって思ってるとか、そんなんじゃないですけどね。

現在の体調はいかがですか?
郷野聡寛:いや〜、まだ何とも言えないですね。試合までにどれだけ持っていけるかという感じですね。休みあけの失敗はVS窪田戦(5月11日・梅田ステラホール)でやってるんで、同じ失敗はしないようにとは思ってるんですけどね。

では、今回の試合、山宮選手には郷野選手へのリベンジという大きなテーマがあると思うんですけど、郷野選手にとってはどういうテーマ、意味を持つ試合になるのでしょうか?
郷野聡寛:ん〜、まぁ〜、そうですね・・・どこまでブッちゃけて言っていいかわからないけど、正直やっぱりテストですよね。前回ああいう形で記憶が飛んだりして、やっぱりリングに上がった時に恐怖心が出ないかとか、出た場合それを克服して試合に臨めるかとか、試合をコントロールして勝てるかとか、そういうあらゆる意味でテストですよね。それも一つクリアしたらまた次があってというように三段階、四段階ぐらいのテストですね。ホントに。

どうでしょう? 郷野選手との再戦をずっと目指してきた山宮選手ですから、やはりすごく気合も入ってると思いますが。
郷野聡寛:入ってるでしょうね。とにかくまぁ、倒し甲斐があるっていえばありますよね。今、ランキング2位ですか?まぁ、2位だし、弱くはないと思いますからね。去年は俺よりもだいぶ弱かったですけど、今回はどうなるか分かんないし(笑)。気持ちの持っていき方ではちょっと負けそうですけどね、試合までの。意気込み的には向こうの方が相当あると思うので。まぁ、そういう面を含めて厳しい試合は覚悟してます。

では、全く話題を変えて12/2にオープンしたGRABAKAジムのお話を。このできたてホヤホヤのGRABAKAジムで、郷野選手ももちろんインストラクターとして会員さんに指導していらっしゃいますが、このジムで郷野選手はいったいどういう役割、役目なんでしょうか?
郷野聡寛:そうですね・・・、トークで会員のみんなにジムをつまらないと思わせないっていう(笑)。まぁ、自分のやってきたことを分かりやすく噛み砕いて説明して。それでまた自分も再確認することがあるだろうし。そういう意味では新しいチャレンジって言えばチャレンジですよね。

GRABAKAのジムができたってことに関してはどうですか?
郷野聡寛:うれしいですね。うれしいです。今まではなんかず〜っと借家にいたのが、ついに持ち家ができたって感じじゃないですか。

ではGRABAKAジムへの入会を考えていらっしゃる方へのメッセージを。
郷野聡寛:まぁ、リングの上とは違って優しく楽しく接してやるから(笑)、安心して来なさいと。ちこ〜寄れって感じですかね(笑)。

分かりました(笑)。それでは最後に、VS KEI山宮戦を楽しみにしていらっしゃる郷野選手のファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
郷野聡寛:そうですね・・・、去年は年末で失敗しましたから、今年は・・・。まぁ、向こうがアグレッシブにくるでしょうから、さすがに。俺もそれを向かい撃てば良い試合になると思うんで、今回は俺も負けることを恐れずにガンガンブッ込んでいくんでヨロシクって感じですね。ブッ込みますよ!

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