10月31日(金)後楽園ホール大会、メインイベントでのVS渡辺大介(パンクラスism)戦がいよいよ近づいてきましたが、そのVS渡辺戦のお話をお聞きする前に、まずは前回の試合、8/31両国国技館大会でのVSニルソン・デ・カストロ(シュート・ボクセ・アカデミー)戦に関して少しうかがいたいと思います。あの試合はローブローによるカストロ選手の反則負け、郷野選手の反則勝ちという結果でしたが、郷野選手の苦しんでいる様子をご覧になったファンの皆さんは、やはりそのダメージや、その後の回復具合を心配していらしゃると思います。あれから2ヶ月が経ちましたけど、現在の体調等はいかがですか?
郷野聡寛:いや〜、そんなこともあったなっていうぐらいですね。もう、全然問題ないですよ。

場所が場所なだけになかなかそのダメージも推し量れないというか・・・。
郷野聡寛:まぁ、男性もね、くらったことがないとわからないですから。だから、昔、野球でキャッチャーやってた人とかは「わかるよ〜」って言ってましたけど(笑)。

現在はもう、全く問題なく、通常の練習ができてらっしゃる?
郷野聡寛:いや、もう、全快じゃないですか。自分の中ではその後遺症みたいなのも全然ないから平気ですね。

わかりました。では、今回のVS渡辺戦に関してですが、2年半ぶりの再戦(1度目の対戦は2001年6月・後楽園ホール)、しかも前回の試合は郷野選手のパンクラスデビュー戦でしたけど、前回の対戦のことは憶えてらっしゃいますか?
郷野聡寛:まぁ、大体のことは憶えてますよ。

あの試合後の渡辺選手の印象っていうのはどのようなものでした?
郷野聡寛:思ったより弱かったなって思いましたね。こんなんで勝っていいのかなってぐらい(笑)。オレがそれで終わらせるつもりのない技で終わっちゃったんで、「あぁ、こんなモンなのか」っていうのが正直あったかなって。

VS渡辺戦というよりかは、パンクラス第1戦目というのが・・・。
郷野聡寛:そっちの方がプレッシャーがありましたね。相手よりも、当時の自分の置かれている状況に対してのプレッシャーがあったから。だからそのプレッシャーだけですね。相手からはプレッシャーも感じなかったし、相手が弱くて助かったっていう、それぐらいでしたね。

では、前回の初対戦から2年半の月日が流れていますが、最近の渡辺選手の試合をご覧になって、2年半前の渡辺選手と何が大きく変わっているように見えますか?
郷野聡寛:ん〜、まぁ、「自分がやらなきゃ」っていう意識が2年半前とは違うかなっていうのはわかるんだけどね。でも、技術的にはどこをとってもまだまだ。まぁ、気持ちは見えるかなってそれぐらいですね。

渡辺選手の前回の試合、6月・梅田ステラホール大会でのVS佐々木有生(パンクラスGRABAKA)戦はご覧になりました?
郷野聡寛:映像で見ましたよ。

あの闘い方とか、ご覧になっていかがでした?
郷野聡寛:まぁ、佐々木と100回闘って1回勝てるうちの1回がきたかなって感じですよね。あの2人はこれで2回闘ってるから、あと98回闘ったら佐々木が全部勝つと思うし(笑)。だから自分に何ができるかっていうのはわかってると思うんですよ。できることが少ないっていうのもわかってると思うし。それで、佐々木の精神状態も良くない中で、それがハマって勝っただけってしかオレは見てないから。まぁ、そんな感じですかね。VS佐々木戦に関しては。

では、先ほどご覧いただいた、現在発売中の『格闘技通信』誌(2003年11月23日号 No.337)での渡辺選手のインタビューに関してですが、かなり強気の発言が飛び出しています。そういう発言をご覧になっていかがですか?
郷野聡寛:言うだけは誰でもできるからね(笑)。まぁ、ほっときましょう(笑)。いちいちコメントすることもないですよ、オレが。

では、今回の一戦ですが、外から見ると、渡辺選手的にはリベンジ戦であったり、11月の両国大会に出場する為に絶対落とせない試合だったりで、逆に郷野選手的には返り討ちにしなければいけない試合であったりするわけですが・・・。
郷野聡寛:いや〜、オレにとっては調整試合だからね。だから、(尾崎)社長が何かで11/30両国大会への出場者決定戦みたいなことを言ってたけど、ふざけるなって感じで。オレは別に両国だけで良かったんだけど、その前に自分の技術を確認したいって意味で1試合組めればっていうことで話をして。それで相手がたまたま渡辺になっただけで。確実にオレの調整試合で、向こうのチャレンジマッチなわけじゃない。だから何でそれがそういう見方をされるのかって、それがすごいムカついて。明らかに向こうにとってはチャレンジマッチだから。そんな決定戦とか、そんな見方をされるのがすごいムカついて、あて付けにもう、無気力試合をしてやろうかっていうぐらいムカつきますよ。

では、今回の一戦は郷野選手にとって調整試合以外の何モノでもないと。
郷野聡寛:いろいろ試したいことがあるんですよ。それをやりたいなっていうだけで。まぁ、自分の攻撃で、例えば自分の拳なり、スネなりを痛めることはあっても、相手の攻撃でケガするとかはさらさら考えてないから。まぁ、一発でも(向こうの)有効打が(自分に)あたればスゲェなって思うぐらいかな。

わかりました。では、今回の一戦から話題を少し変えます。今度の後楽園ホール大会のセミファイナルで、石川英司選手(パンクラスGRABAKA)と竹内 出選手(SKアブソリュート)が対戦します。石川選手はもちろんのこと、竹内選手とも親交のある郷野選手ということで敢えてお聞きしますが、この一戦の勝負の分かれ目というのはどのあたりになるのでしょう?
郷野聡寛:ん〜、いや〜、考えてなかったんでわかんないですね(笑)。

石川選手は今年4戦4勝無敗っていうことで絶好調ですが、対する竹内選手も昨年10月のパンクラスデビューから負けたのは現チャンピオンのネイサン・マーコート選手だけという状況で、そういう両選手の対戦で、郷野選手的にはどのあたりが楽しみになりますか?
郷野聡寛:ん〜、キャリアでは向こうの方が全然上なわけじゃないですか。修斗でずっとランカーだったわけで。だからまぁ、英司が出に挑戦するような感じだと思うんですけどね。でも、もう、そんなに差はないと思うので。もちろん上をとった方が勝つんだろうけど、上をとる前に何か一発良いのを当てるとか。まぁ、二人とも攻めの引出しが少ないモン同士だから、その1こ、何かこう新しいことをポンってやった方が勝つような気もするんですけどね。

わかりました。では、話題をまたVS渡辺戦に戻して。これで最後ですが、恒例のファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
郷野聡寛:え〜、オレはいつもの闘いをするだけだから、観たくないヤツは観なくていいよ(笑)。



郷野聡寛選手database