第1試合 ライトヘビー級戦 5分2ラウンド
×佐藤光芳(1R 3分30秒、ギブアップ/三角絞め)内藤征弥○

佐藤選手は聞くところによると、腰痛の為の長期インターバルをおいての復帰戦でした。
内藤選手はパンクラスマットでのキャリアはありませんが、大変良い選手です。病み上がりとはいえ、佐藤選手に、内藤選手の才能がどう挑むのかという注目の一戦でした。試合は終始、内藤選手が積極的に仕掛けていき、スタンドの打撃で流れを掴んでいきました。そしてグラウンドの攻防で内藤選手が三角絞めに移行して、これがきっちり入り、佐藤選手がタップしました。佐藤選手も逃げようが無い所に押し込まれ、完全に勝負あった、という試合でした。実力がうんぬんという事ではなく、佐藤選手でさえ1Rで追い込まれてしまう程、ここ最近のパンクラスのリングというのは、進化が大変速いと思ってくれたら良いと思います。有名無名はありますが、ただそれなりの志を持ち、厳しい練習をしながら挑んで来るパンクラスリングの闘いですから、ある程度の戦歴を持っていても、無名でも勢いのある選手に簡単に負けてしまったりする事は、今のリングでは当たり前のようになっています。それはismの選手がコロッといく事もあるだろうし、GRABAKAの選手がコロッといく時もあるだろうし、それが逆に他団体の、例えばA-3であったりすることもあるだろうと思います。

色々な団体の、例え戦歴のある選手が上がって来ても、ちょっとした死角を突かれれば一気に持っていかれるという、日々下克上の様なパンクラスのリング、進化の速さです。言い古されてはいますが、そういう意味で魔物がリングには棲んでいるんだよというところだと思います。それを強く感じました。復帰戦という事になると練習では対応出来るんですが、本番のリングという事になると、生き物/進化に対して、自分自身の対応力というものがあからさまに出て来る事があります。対応が出来ない、若しくは手を合わせた時に初めて変化が判るので、その部分で佐藤選手としてはリングの現状はこんな感じなんだなと。プロ野球が開幕しましたが、オープン戦の1戦というぐらいに考えてこのぐらいのゲーム感覚なんだなと、復帰第2戦を仕切り直して臨んでもらいたいです。彼の才能を持ってしたら、これぐらいの1敗は何て事の無い、オープン戦の1敗だと思います。逆に内藤選手は開幕戦の1勝と考えて、今後連勝を狙っていくというところで、またビッグチャンスが出て来ると思いますので、応援していますから、頑張ってもらいたいと思います。

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