今回、連続参戦が決定致しました桜木選手ですが、まずは前回7.10横浜大会での高橋義生戦を振り返って頂きたいと思います。メインイベントで前ヘビー級王者の高橋選手との試合でしたが試合が終わって今、どのような感想をお持ちですか?
桜木裕司:そうですね、お客さんから見たら何となく終わった試合だったかもしれないですけど、僕にとっては終わってみて、物凄く収穫があった試合だったと思いますね。

具体的にどのような収穫がありましたか?
桜木裕司:技術的なモノよりも精神的な部分で高橋選手に色々教えてもらったというか、何というか、大人な部分も教えてもらったし、ただイケイケだけじゃ・・・まぁ、そんなのは分かってはいるんですけど、改めて教えてもらいましたね。

試合前に「この試合を経験する事で変わる」というコメントがありましたが、実際にはいかがでしたか?
桜木裕司:そうですね。もう、それ(高橋戦)に向けてやっている段階でだいぶ変わったというのを実感しているし、本当だったら結果残すのが一番良かったんですけど、こればっかりはしょうがないですね。ただ、この試合を経験した事によって、より加速し始めましたね。自分の進み具合が。

試合はパンチで押している部分も見られましたが、手応えなどはいかがでしたか?
桜木裕司:実際は、駆け引きのやり取りで、押してる、押していないという感覚は無かったですね。手応えを得るまでは到達しなかったです。むこうが乗って来てくれるのを待っていたんですけど、乗って来なかったので。そこが大人ですね。

今回、中20日での出場になりますが、コンディションの面など不安などはありませんか?
桜木裕司:いや、特に無いですね。逆に、凄く充実しているので。

練習は試合後すぐに始められたのですか?
桜木裕司:そうですね。ただ、試合終わってアドレナリンが出ている状態だったんで、すぐにでもって感じだったんですけど、精神的な疲れは後々きますね(苦笑)一週間くらいたってから、あぁ、やっぱ疲れているなぁって思いましたね(苦笑)まぁ、今はだいぶ良くなってきましたよ。

試合でのケガは、どこも無かったのですか?
桜木裕司:そうですね。どこも殴られていないのですし、早めに止めてもらえたので。

今回の対戦相手である、アスラン・デゼボエフ(マルプロジム)選手ですが試合の映像などはご覧になりましたか?
桜木裕司:見ました、見ました。『D.O.G』(6/11ディファ有明)の試合を。

映像を見た印象は?
桜木裕司:何の選手か分かんないなって(苦笑)プロフィールには柔術のチャンピオンって書いてあるのに全然そんな感じがしないで打撃ばっかりで、まぁ、打ち合いになるのかなと。

なにか対策などは立てていますか?
桜木裕司:基本的にロシア人はわかんないですから。戦績なんて当てにならないですし。戦績が全然でも実際はバケモンだったり、逆に戦績だけ凄くてどうしようもない奴だったりするので、でも、みんな(強いと)言うから弱くは無いのかな。昨日、藤原先生(「藤原ジム」代表・藤原敏男氏)にも「そうとう強いらしいぞ。お前を2ラウンドでKOするって言っていたらしいぞ」って言われて、「じゃあ、僕は1ラウンドでKOします」って言っちゃいましたよ(苦笑)

じゃあ、今回は1ラウンドでKO勝利ですか?
桜木裕司:いや、分からないですけど(笑)無理に宣言する必要も無いかなと。とりあえず、まずは勝つことですから。勝って、勝って巻き返して行かないと。あの試合でだいぶ期待を裏切ってしまったので、責任を果さないと。

以前、ロシアの選手と地方を回ってずっと闘って来たというコメントがありまして、今回ロシアの選手との対戦ですが気持ち的には日本人選手との試合と変わらないですか?
桜木裕司:そうですね。ただ、今までやってきたロシア人と種類が違うのかなって気はありますね。でも、ここまできたら相手が誰でも変わんないですね。

ヘビー級王者に向かって巻き返しとなる一戦という風に見られますが、そのあたりはいかがでしょうか?
桜木裕司:いやー、見てもらえるなら大いに見てもらいたいですよ(笑)もう、そう思ってもらえないと思っていましたから。そう思っていただけるなら有難いですね。

目指すはヘビー級王者?
桜木裕司:高橋選手との約束を果たします。

試合後にリング上で高橋選手と話をされていましたが、どんな話をされたのですか?
桜木裕司:ベルト獲れよと。獲ったら挑戦しに行くからって言って貰いました。あの試合のビデオを見ていて、思ったんですけど、改めて生かされた感じがしましたね。高橋選手は自分の考えがあって打撃にいかなかったんですけど、僕は試合をやりながら違うことを感じましたね。剣術で例えると僕が真剣を持って、闘って下さいって言っているのに、むこうが持って来たのは木刀で、僕は真剣で斬りつけようとしているのに、むこうは木刀で急所だけを抑える。すかされて、生かされた。木刀で本当に急所だけを取られて、その部分で優しさを感じました(苦笑)本当だったら、一発でも二発でも殴られたらカッとなると思うんですけど、そこも大人ですね。僕も僕で、ここからもっとやるべきことはなんなのか学だような気がするし、もっとやらなきゃなって思いましたね。生かされた以上は。

では、ヘビー級のベルトを獲得して高橋選手と再び試合を?
桜木裕司:それよりも高橋選手との試合で得られたものを出して、僕がもっともっと強くなって、高橋選手が「俺あいつに勝ったんだよ」って言ってもらえるようになりたいですね(笑)できたら、高橋選手の最後の試合の相手を務めたいですね。

では、最後に桜木裕司選手の試合を楽しみしているファンの皆様にメッセージをお願いします。
桜木裕司:難しいですよね(笑)諦めていないので、まだまだ頑張ります!

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