update:1.24
PANCRASE 2008 SHINING TOUR 1.30後楽園ホール大会
北岡悟選手公開練習

photo
メインイベント 第3代ウェルター級キング・オブ・パンクラス 決定戦/5分3ラウンド
暫定王者
井上克也
(和術慧舟會RJW)
井上克也 vs 北岡悟 ランキング1位
北岡悟
(パンクラスism)
石毛の王座返上により、暫定王者の井上と1位の北岡が2008年1発目の頂上決戦に挑む!
第2試合 ウェルター級戦 5分2ラウンド
山田崇太郎
(パラエストラ松戸)
山田崇太郎 vs ストラッサー起一 ストラッサー起一
(総合格闘技道場コブラ会&フリースタイルアカデミー)
筋肉の鎧と柔術のテクニックを併せ持つ山田に、アメリカ修行で技を磨いたストラッサーが挑む!
■ 日時:1月24日(木)14:45〜
■ 場所:P's LAB東京
photo
photo
そもそもケトルベルを練習に取り入れた理由は?
北岡悟:絵的に面白いかなと思って。山田崇太郎が専門家なんで。

Mr・Kettlebellとパンツに書いていますね。
北岡悟:習ったのはこれで二回目か三回目なんですけど。前から機会があったら習いたいといっていましたが機会が無かったので。大晦日にさいたまスーパーアリーナで青木のセコンドに着く前に時間があったので山田に八隅さんと二人でケトルベルを習って。前々から「次公開練習があったらケトルベルを教えて」と言っていたので。深い意味は無いです。”絵”です。

実際にやられてみていかがでしたか?
北岡悟:楽しいですね。楽しいです。いきなりやるんじゃなくって、僕も最低限のウエイトの知識とかがあるから入りやすいのかなと思います。そういうことだよね?
山田崇太郎:はい。

山田さんに聞いたほうがいいと思うんですけど、普通の筋トレとの違いは?
北岡悟:話が長くなるからかなり短めでまとめて。
山田崇太郎:…格闘技に向いています。

…短すぎます(笑)。効能というか…。
山田崇太郎:見た目より実際の格闘技の力がつきます。

相手を持ち上げるとか殴ったりとか?
山田崇太郎:そうですね。
北岡悟:シンプルだけど、実戦的な使い方がってことだよね?
山田崇太郎:はい。
北岡悟:ロシア人がやって有名になったからね。
山田崇太郎:ヒョードルとか。
北岡悟:ヒョードルが実際に使っていなかったらショックだよね(笑)。まあ、ヒョードルもビジネスマンだからね。
山田崇太郎:ほぼ商売ですからね。

山田選手の筋肉はケトルベルで?
山田崇太郎:そうです。北岡さんと僕の身体を作りました。

大晦日からだって言ってたじゃないですか(笑)。
山田崇太郎:三回目でそれなりに(笑)。

今日使ったのは何kgなんですか?
北岡悟:これが12kgで。
山田崇太郎:こっちが20kgです。

一つで20kg?
山田崇太郎:そうです。
北岡悟:日本で一番大きいのを持っていたんでしょ?
山田崇太郎:前はそうだったんですけど。66kgっていうのを。

20kg二つだと40kgだから、かなり人の身体の重さに近いものが。
北岡悟:でも、ホント今日試験的にやったんですけど、今後取り入れたいなとは真面目に思っていて。なんで、きっかけというか窓口になればと思っています。身体にはよさそうですね。

取り入れようと思ったきっかけは?
北岡悟:どんどん今やっていることにプラスαとか改良したいと絶えず思っているので。この一年くらいいい感じの練習方法は自分の中にあるんですけど、よりよくしていきたいですから。まして、階級も2kg上がったし。身体作りはより大事になるなと思っていますから。

今回こういう公開練習になりましたが、タイトルマッチということで普段と違う練習は取り入れましたか?
北岡悟:普段やっていることの中で、井上選手用にやっていることはありますね。

お話できることは?
北岡悟:一応ヒミツとさせていただきます。

技術的なこと?それとも肉体改造的な?
北岡悟:技術ですね。

それは誰かと話し合いながら?
北岡悟:そうですね。僕は実は打撃は、言えないんですけど先生が3人いまして、あとはismではたまにミットを持ってもらっていて、4人に教えてもらっているんですね。で、4人で相談しながらやっています。それぞれ言っていることが違ったりするんですけど、だから結局は自分なんで、うまく融合というか、噛み砕いて消化して自分というものを作っているという自信はあります。それを上手く出せればなと思っています。

先生3人というのは日本人?
北岡悟:全員日本人ですね。…タイ人とか言えばよかったかな(笑)。

打撃に重視してきたっていうコメントですが、勝負のキーポイントはそこになると考えていますか?
北岡悟:あー、それはちょっと言いたくないんですけど、ただ、打撃の練習に関してはずっとやってきているんで。打撃を出さない試合をずっとやってきているんで分からないと思うんですけど、ずっとやってきています。

井上選手が二日前に公開練習をやって、たぶん打撃の話だと思うんですけど、「北岡選手は僕よりもリーチが短いのでやりやすい相手だ」というようなコメントがありましが、その辺については?
北岡悟:それは僕もわかりますよ。それは井上選手だけじゃないんですよね。殆どの選手がそうなんですよ。僕は168cmですけど、今まで75kgでやってきていて僕より低かった選手はいなかったわけで。すべての選手がそうでしたね。ところが、去年の9月にやったパラチオスは168cmなんですね。だけど、パラチオスにはパンチをもらったっていう。逆にリーチが一緒の分、油断していたんですね。距離感とか。普段だったらもっと丁寧に入るところを雑に入っちゃって、それでもらって。まあ、井上選手が言うリーチの部分は僕も感じていますし、その部分はずっと僕の、前にも言ったことがあると思うんですけど永遠の課題なんで。それはあまり気にしてないっていうか、全然分かってますよって感じですね。

試合のテーマとしては、タイトルマッチっていうことが大きいですか?
北岡悟:タイトルマッチっていうのはありますけど、色んな要素が入っているんですよね。やっぱり巡り合わせとして井上克也選手に勝つっていう事が僕がチャンピオンになれるかのリトマス試験紙というか。そこを超えるのが大事なんだなあと思います。

王座というのはずっと頭にあると思うんですけど。
北岡悟:そうですね。正直、2年前のほうがベルトは欲しかったかもしれないです。ただ、そのときと状況と立場が全然違うっていうのはありますし。思っていても、2年後にもう一度チャンスがくるって中々ないことなんで、それは一昨年石毛選手に負けた後ちゃんと貪欲に上を目指した結果だと思っていますんで。積み上げたものには自信がありますので。でも、負けたらオジャンになるっていうか、やれることはわかっているので、もし仮にそれでオジャンになっても僕はまた積み上げていく自信がありますので。ただ、ファンの人をあまりがっかりさせたくないなっていうのはありますので、負けたくないですね。負けたくないっていうか、負けないだろうと思っています。

北岡選手が強豪外国人と勝っている中で、一方で井上選手が他団体で負けたりしていますが。
北岡悟:調印式のときにも言いましたが、負けたっていっても相手が吉田善行選手なんで、すごい強い選手なんで、あんまり気にならないっていうか。逆にパンクラスの試合では大石と外人にしっかりKO勝ちしていますので、弱いところよりも強いところを見れば彼の強さは全然変わっていないと思うので。僕としてはやり応えはありますね。彼に勝つという事は僕の中ですごい大きいことなので。彼にしっかり勝てれば、その後上のステージに上がって強い選手と当たってもやっていけるだろうという思いがあります。

今現在何人か王者がいる中で、パンクラスismが今…近藤さんが暫定王者でいますが。
北岡悟:そうですね。正王者が今いないっていう状況なので、一つ目は僕が持っていきたいなって当然思っています。全階級はいないですけど、ライト、ウェルター、ミドル、ライトヘビー、4つともismが取れるように、できれば今年中にしないといけないなと思っています。でも、人のことよりも自分の事っていうことですかね。

今年はパンクラス15年目っていう区切りの年っていうことで、パンクラスismの活躍が至上命題だと思いますが。
北岡悟:そうですね。重々分かっています。まあ、自分も知らず知らずのうちにそれなりの立場になりましたし、ちょうど一年前のPCとやる前に、「多分今一番パンクラスと名のつく選手で僕が一番強いだろう」と言ったんですけど、そのとき以上にその言葉がリアルなんじゃないかなと思うんですよ。今もそう思っていますし、何よりこの一年僕の勝ち負けがパンクラスにおいて重要なものだとわかっていますので。そういうのを裏切りたくないなっていうのはありますね。ちょっと昔の話なんですけど、石毛選手に負けたときちょっとホッとしちゃったんですよね。プレッシャーから解放されたなって。今それを思い出すとすごい情けない気持ちになるんですけど、結局は逃げたんだなってすごい思っていまして。その重圧が楽しいし、これがあるからやり甲斐があるので、この荷をおろしたくないんですよね。この荷を背負ったまま行きたい。それが散々色んな人に楯突いたり牙を剥いたりした人間の宿命と感じていますし、それを味わいながら生きていきたいと思っています。…しんみりしちゃいましたね。(山田選手に)明るい話を聞いてあげてください(笑)。

いや、大事な話なんで。
北岡悟:大事な話ですか(笑)。悲壮じゃないので、そこは勘違いしないでください。むしろ、やり甲斐があるな、と。緊張はしていますよ。

以前からプレッシャーを力に変えるのは変わってきたんでしょうか。
北岡悟:ん〜、どうなんですかね。わかんないです(笑)。でも、多分変えれるようになってきたんだとは思いますよ。ま、自分の確認ですね。こうやって皆の前で意思表明することで自分を確認しているっていう事はあります。

ちなみに、昨年は自分ではどう思ってやっていたんですか?
北岡悟:まあ、モチベーションがありましたからね。2月は『PRIDE』に出るぞって表明したい気持ちで臨みましたし、4月はライト級GPがかかっている試合でしたし、9月は船木さんに挑戦して、相手も変わったけど、結局自分の中でけじめを付けて次に進もうっていう試合でしたし。それぞれテーマがあったので。だから、今回はそれらのまとめっていうか、やっぱり集大成って言葉があっているなって思います。これをしっかり勝たないとまとまらないし、次のことも始まらないしっていう試合ですね。

山田選手、試合をしますが、相手は上から階級を落としてくる選手ですがその当たりはどうですか?
山田崇太郎:そうですね、不安ですが、体重が落ちたのは一緒なんで。大丈夫です。

久しぶりの総合の試合?
山田崇太郎:そうですね。
北岡悟:年一ペースだもんね。
山田崇太郎:年一っていうか、9ヶ月に一回くらい。
北岡悟:細けぇなぁ…(笑)。

どんなところをアピールしたいですか?
山田崇太郎:ケトルベルでしょう。

(笑)ちなみに、尻に「ケルトベル」って書いていますが…。
山田崇太郎:ホントですか?
北岡悟:知っているくせに(笑)
山田崇太郎:誤字ですね。
北岡悟:彼はアブダビ(コンバット・サブミッションレスリング)の日本予選準優勝っていう日本有数のグラップラーなんで、すごい武器持っていますので、そこを出せれば全然日本中の誰からもグラップリングで勝てちゃう選手なんで、その武器を如何に出すかっていうことだと思うんですね。本人もそれを練っていると思うので、楽しみですね。…何がおかしいんだよ(笑)。
山田崇太郎:身内受けだなって思って(笑)。

いつもこんな感じですか?
北岡悟:そうですね。二人だけだとこんな感じですけど、ここに青木とか入ったら白熱するみたいな(笑)。

北岡選手のタイトルマッチ以降の予定とかは?
北岡悟:ホントにベルト巻いてから考えようかなって思っているんですよね。だから、ベルトを巻いた瞬間にピコーン!ってなるんじゃないですかね。こうしよう、みたいな。

マイクアピールも見られる?
北岡悟:かも知れないですね。でも、獲らぬ狸のなんで、しっかり勝つことが何よりも大事ですね。