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メインイベント ウェルター級戦 5分3ラウンド
ランキング1位
北岡悟
(パンクラスism)
北岡悟 vs ジェイソン・パラチオス
ジェイソン・パラチオス×
(Team Yasuda)
3R 5:00、判定/2-1
判定:和田良覚(28-30)梅木良則(29-28)松宮智生(30-28)
■ 北岡悟(74.9kg) セコンド:金井一朗
■ ジェイソン・パラチオス(73.7kg) セコンド:
レフェリー:廣戸聡一
試合を振り返ってみて感想から。
北岡悟:そうですね。キツイ試合でしたね。今までで一番キツイ試合でした。

最初のパンチが効いた?
北岡悟:そうですね。効いたっていうか、やられたなって感じでした。

記憶が飛んだりとかは?
北岡悟:それはないです。ただ、見た目もヤバイし、やられたっていう切迫感で。それを、やられた分を取り返さなきゃっていう思いで。取れるかなって思った瞬間もあったんですよ。でも、相手の寝技が上手くて。

最初にやられたことで冷静さを欠いたことは?
北岡悟:いや、最初にやられたことが冷静でなかったというか。やられてしまった時点で何かが欠けていたんだと思いますね。狙っていたこととか全部崩れましたからね。準備してきたものとか9くらいバーッて削られた状態になったんで。残りの1の地力でなんとか誤魔化した。そういう試合でした。

ディフェンス堅かったですか?
北岡悟:堅いっていうよりも、僕が色々上になって、ああ見えても餌を色々と撒いているんですよね。でも、乗ってこない。わかっているから。向こうも深追いしてこないっていう、そういう試合でしたね。すごいディフェンスが上手でした。攻めてきているわけではないと思うんですけど。

色々な意味で注目を浴びた試合でしたが、今こうして試合が終わってどう思いますか?
北岡悟:まあ、これが俺の今の時点での実力かなって思いますね。まあ、判定になってしまった、ピンチだったっていうこと。相手が名も無き選手で。でも、勝ったんでそこは違うな、と。負けてないんで。勝ちを告げられたのは僕なんで。100か0かならば100。もちろんこのままじゃダメだっていうのは重々承知です。誰よりも僕がわかっています。だけど、勝ったっていうことは、胸を完全に張れるなって。勝つっていうことは難しいことなので、難しいことをやれたっていうことは胸を張りたいです。

最初のジャッジが向こうに入ったときにはどう思いましたか?
北岡悟:まあ、そういう見方もあるかなって。でも、なんか「あぁ…」っていう思いもあったけど、崩れさるような落胆は出なかったですね。結果が見えていたのかもしれないですね。

自分が勝ったと思った?
北岡悟:そうですね。そう思っていたんだと思いますね。深いところでね。もちろん、向こうについたかとも思いましたけど、根っこの部分で、深い気持ちの中でね。

試合後のコメントで「世界を目指す」と言っていましたが。
北岡悟:強さの証明を、まだまだこのリングの上でもやっていかなければならないと思ったんですけど、うって出たいという気持ちもあります。その資格、あると思っています。その資格が今パンクラスの中で一番あるんじゃないかな、と思っています。

具体的な何かは?
北岡悟:まあ、英語の勉強をして、肘打ちの練習をしようかなと思っています。

UFCですか?
北岡悟:具体的な話は何もないです。どこかっていうのはないです。ただ、コマいところに出るつもりはないんで。ジョークじゃないところに出たいかな、と。

マイクのときに感情が入っていましたが、どの辺りでウルっときましたか?
北岡悟:いやー、キツかったなって感じですかね。これがメインの重圧かっていう。だけど、メインだからこそ頑張ったって思いますね。今日、俺は主役だったんで。主役の仕事をやりましたよ。だから頑張れたんだって思いますね。色んな人が、川村とかも吉朗とかも、僕も5、6回目だと思いますけど、パンクラスで…。パンクラスのメインって特別だと思いますね。身に染みましたね。だからこそ頑張れた、と結果的には思っています。まあ、今日って現時点でのオールスターだったと思うんですよ。負けなかったことはきっと重いんですよ。まあ、マスコミの方は冷静にまだまだだなって言ってくれればいいと思います。だけど、僕的には100か0かって言われたら100。もちろん、技術的なこととかまだまだでやっていきますけど。

目の状態は大丈夫ですか?
北岡悟:わからないです。でも、気持ち悪くないのと完全に見えるっていうこと、ぼやけないっていうこと。変なグラグラ感はないので、ここ(目の下)が腫れているだけなんだと思います。今まで眼窩底骨折になったことはないんですけど、そういう人はいっぱい見てきているので。みんなパニクったり気持ち悪いって言ってきているので、そういうのはないので多分大丈夫だと思います。…こう見えてタフなんですよ。小さいですけど。あんまり大怪我したことないので。頑丈です。

 …まあ、船木さんに挑戦状出して、自分の中でやっぱり、自分の中の歪みみたいなものを感じていたんですよね。それでちょっと、苦しいなっていう感覚はあったんですよね。無理をしていたんでしょう。自分の器の小ささみたいなものは感じていました。船木さんはHERO'Sの囲みで興味がないって言っていたときに、すごいすっきりしちゃったんですよね。まあ、一瞬寂しくて、深夜に携帯のネットで見ていたんですけど。あのコメントを見たときに興味がないって言っていたのと、自分が彼の立場だったらUFCを目指すとか、彼は自分を特別な想い入れを持っていてくれていたみたいですねっていうような話を聞いたとき、なんとなく寂しい気持ちがあって涙が一人、ぽろぽろって流れたんですけど、特別な想いを持っていたんですけど、世の中には世の中の色んなうねりとかがあって、僕が抗っていてもどうしようもない部分があって、現状の自分の置かれている立場があって、やり方がっていう部分は言われていたと思うんですけど、ああする方法しか僕にはアピールする方法がなかったと思うんですよね。

だから、僕にとってはあれが精一杯だったんですよ。船木さんと大晦日にやるには。まあ、無理だってわかって、無理だとわかった以上は深追いすると悪口だけになってしまうので、それは僕にとっても本位ではない。まあ、言ったことは本音だし、後悔は一切ないし、だから協力してもらった格闘技通信さんとゴング格闘技さんには本当に感謝の気持ちがいっぱいですし、最初に発表したときのマスコミの人たちも比較的ちゃんと報道してくれて、すごいありがたかったなあって思っているんですけど。まあ、僕が本当に求めているものが本当の真実ではないなってうすうす感じていたんで、リング上では寄り道という表現を使ったんですけど、本当の目標ではそれはないんで、脇道にそれることなく目指すところを目指すっていう。まあ、結果的には船木さんにそれを教えてもらったかなっていう気持ちはあります。だからやっぱり僕はまだまだ子供だっただなあって感じます。何のためにコレをやっているのかっていうと、強くなるためだし。強さを求めないと嘘だし。強さを、強くなったという確認を何も船木さんとしなくてもよかったんですよね。そういうことを言っていたんだと思うんですよ。船木さんも。

まあ、堅実に今日こうしてそういうのはできるし、何処まで強くなったかっていう確認は誰とやってもできることだし。それを、曲がりなりにも恩人の一人である人に試さなくてもよかったっていうことですよね。だから、それは僕なりにわかっています。…わかっていますというか、教えてもらったっていうか。遠回りでわかったっていうか。でも、意味あったと思うんですよ。何もせずわかったのと重みが違うんで。噛み締めています。…何かありますか?…では、明日の一夜明け会見でお会いしましょう。皆さん来てください。ありがとうございました!